三 重 県

名勝・地域

熊野古道 鬼ヶ城 伊勢志摩スカイライン
パールロード 麦崎灯台 -

熊野古道(くまのこどう)
内容=★★★☆☆ お得度=★★★★★

松本峠の石畳
東紀州は、古くは「熊野」といわれ、古事記や日本書紀に数々の神話の舞台として登場する。熊野古道は熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に参るための道。伊勢から、吉野から、高野山から、そして京都からと幾筋かのルートがあったが、代表的なものが紀伊半島を西回りする「紀伊路」と、東回りの「伊勢路(東熊野街道)」であった。紀伊路は、平安中期から鎌倉期にかけて盛んに行われた法皇や上皇らの御幸ルートで、道筋には熊野権現の末社として九十九王子社が祀られていた。これに対して、江戸以降盛んに歩かれるようになった伊勢路は、伊勢参宮を終えた旅人や、西国三十三カ所巡りの巡礼達が辿った、いわば庶民の道。起点の田丸で巡礼装束に身を改めた旅人が、いくつもの険しい峠を越えて、あこがれの地・熊野を目指したのである。
古来より、熊野詣では苦行の代名詞でもあった。岩山が海岸線にまで迫る紀伊半島は険しく雨が多く、峠越えの難路には土砂の流出や道の崩壊を防ぐための石畳が敷かれている。狭い石畳道を、多くの旅人が一列になって歩く姿は「蟻の熊野詣」とも称された。
現在、その多くは国道や県道に整備されたが、その一部は往時そのままの美しい石畳や景観を残している。現在熊野古道で当時の面影を残すコースは15箇所(この東に伊勢路へとつながるコースもある)ある。
ツヅラト峠→二坂峠→始神峠→馬越峠→八鬼山越え三木峠〜羽後峠→曽根次郎坂・太郎坂→二木島峠・逢神坂峠→波田須〜大吹峠→松本峠〜花の窟→横垣峠→風伝峠→通り峠→浜街道→川端街道→熊野三山

石畳が残っているところは当時の趣がそのまま残っていて情緒がある。視界がそれほどいいわけではないが、開けたところからの眺めはいい。しかし、その分石畳は古く、歩きにくいのでそれなりの準備をしていかないと危ないと思われる。思った以上にきついコースなのであまり気軽に考えていると痛い目に遭うので注意が必要。少なくともちゃんとした靴を履いていかないと危ないだろう。
乗り物で入口まで行くと往復しないと行けないのでちょっと辛い。できればバスなどを使って回った方がいいのかもしれない。乗り物があれば入口と出口に車を止めていく手もあるが、駐車場がちゃんと整備されているわけでもないのでちょっと大変かも。熊野路を歩くツアーという物もあるらしいが・・・。

訪問時のツーレポ
 ● 2002年09月 南紀ツーリング
鬼ヶ城(おにがじょう)
内容=★★☆☆☆ お得度=★★★★★

鬼ヶ城の海岸線にある遊歩道

岩の一部
鬼ヶ城は海風蝕と数回の大地震で隆起した凝灰岩の大岸壁。東口から西口の弁天神社まで約1kmの間に大小無数の洞窟が階段状に並んだ奇岩奇勝で知られる名勝である。また、この付近で行われる夏の花火大会も有名である。
その昔、桓武天皇(737〜806年)の頃、この地に隠れて熊野の海を荒らし廻り、鬼と恐れられた海賊・多我丸を天皇の命を受けた坂上田村麻呂が征伐した。その伝説に基づいて鬼の岩屋と呼ばれたが、後に鬼ヶ城と呼ばれるようになったと言われている。
波の浸食によって削られたあとが残っていて変わった景色を見せている。岸に沿って遊歩道が造られているが、現在は落石の危険から遊歩道は閉鎖されている。

岩が波に浸食されて変な形となっている点はなかなかおもしろいが、言ってみればそれだけ。時間があれば寄ってもいいが・・・と言うくらいのレベルである。

訪問時のツーレポ
 ● 2002年09月 南紀ツーリング
伊勢志摩スカイライン(いせしますかいらいん)
内容=★★★★☆ お得度=★★☆☆☆

朝熊山頂展望台からの眺め
標高555mの朝熊(あさま)岳を通り、伊勢と鳥羽を結ぶ全長約16kmのスカイライン。スカイラインからは伊勢、鳥羽の町並み、伊勢湾、その先には日本アルプスや富士山を望むことができる。
朝熊山頂展望台には売店、レストランあり、伊勢志摩やスペイン村のおみやげが販売されている。展望台からは眼下に伊勢、鳥羽の町並み、伊勢湾を望むことが出来、晴れた日には日本アルプスや遠く富士山を望むことができる。また15分程度の散歩道やハンモック休憩所、展望足湯などの施設がある。
スカイライン途中にある朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)は6世紀頃に創建されたと言われる。伊勢神宮の鬼門を守る寺として、神宮の奥の院ともいわれ「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭の一節にも唄われ、参宮する人の多くがこの寺にも参詣していた。
一般通行時間=6:00〜20:00(夏期)、7:00〜19:00(冬季)、二輪通行料=880円、一年間有効の年間通行権有り。

スカイラインからの展望も良く、晴れた日であれば間違いなくお奨めの所。運が良ければ展望台から富士山も見ることが出来るようなんだが、自分はまだ見えたことがない。山頂展望台の他にも随所にパーキングがあるので、気に入ったところで写真を撮ることができる。
とりあえず何回も通るのはちょっと金額的にもったいない感じ。伊勢〜鳥羽間を短縮したいのであれば、伊勢二見鳥羽ライン(200円)を通った方が格段に安いし、最悪国道を走っていけばシーズンでない限りそんなに時間はかからない。雨の時とかに行ってもお金の無駄になるので、通るのは天気のいいときだけにした方がいいだろう。

訪問時のツーレポ
 ● 2006年03月 らいらっく 伊勢・鳥羽ツーリング
 ● 2014年11月 近畿旅行
パールロード(ぱーるろーど)
内容=★★★★☆ お得度=★★★☆☆

パールライン途中のパーキングから
鳥羽と奥志摩を結ぶ全長約24kmの海岸ライン。以前は全線有料だったが、現在は的矢〜鵜方の奥志摩ラインのみが有料となっている。途中にテーマパーク「志摩スペイン村」がある。
標高165mの箱田山頂上に鳥羽展望台があり、志摩の海岸線、神島、渥美半島、晴れた日には日本アルプスや遠く富士山を望むことができる。また初日の出の名所としても知られる。

眺めはとてもよく、晴れた日であれば間違いなくお奨めの所。運が良ければ展望台から富士山も見ることが出来るようなんだが、自分はまだ見えたことがない。ロードの随所にパーキングがあるので、気に入ったところで写真を撮ることができる。
有料区間は磯部経由の迂回路で行くことも可能だが、有料区間の的矢湾大橋の眺めはお勧め。北側から走ってきた場合、料金所は橋の南側になるので、橋を見てから引き返すことも可能。ちなみに夜間〜早朝の通行は無料となっている。

訪問時のツーレポ
 ● 2006年03月 らいらっく 伊勢・鳥羽ツーリング
麦崎灯台(むぎざきとうだい)
内容=★★★☆☆ お得度=★★★★★

灯台を見上げる
日本でも有数の海の難所・布施田水道を孝行する船舶を守るためにこの前島半島の最南端(北緯34度14分・東経136度51分)に建設され、昭和50年(1975年)12月10日の転倒された白亜の灯台。
山の陰で灯台は見えないので地元の人に聞いていった方が無難。国道から海岸線に出たところに小さな公園(トイレあり)があり、そこから海岸に沿って左方向(南からきた場合は海岸線をまっすぐ)に進み細い道を道なりに進んでいく。小さな駐車場があり、車の場合はここに止めることができる。ここから200mほど坂を登っていくと灯台に到着。通行禁止ではないので車も入ることはできるが、Uターンがまともにできないので困難。バイクくらいであれば上まで行くことが可能。
灯台前にある広場から熊野灘特有の男性的な景観と、広大な太平洋を眺めることができる。海女漁のシーズンになると「日本の音風景100選」に選ばれた海女の磯笛がよく聞こえる場所として知られている。
竜宮の井戸の伝説から麦崎の南方の海中に海女の間で竜宮井戸と呼ばれ、深く碧く澄んだところがあり、その付近では海女の作業をしないことになっている。
昔々、この地がわずか40軒ほどの小さな村であった頃、9人の海女がこの竜宮井戸のあたりで作業をしていたが、いつになっても帰らないので、村人総出で探したが、9つの桶だけが波間に漂っているだけで海女の姿は見つからなかった。村人は9人の海女が竜宮に連れて行かれたと信じ、それ以来旧暦の6月13日には9人の海女の命日として「海女人日待(あまどひまち)」と称して海の作業を休むしきたりとなっている。この日には小さな桶を9個造り、これに白米3升3勺で作った白餅一重、二個ずつを入れ、竜宮井戸の対岸である麦崎の直下「竜宮ぼち」に供え、海の神をお祭りし、9人の間あの冥福を祈っている。

特に大きな灯台ではなく、そんなに有名なところでもないと思うが、眺めはいい。東屋もあり、風景を楽しみながらのんびりするにはいいところかもしれない。自分が行ったときは曇り空だったが、晴れていれば海の色もきれいだろう。灯台下の海岸にも降りることができる。
トイレなどの施設はないので灯台に来る前に通る公園のトイレに寄ってから来た方が無難。車の場合は間違いなく下の駐車場に止めるべきだろう。バイクだったら登ることができるが、ロードの大型の場合は無難に下に止めた方がいいかもしれない。

訪問時のツーレポ
 ● 2006年03月 らいらっく 伊勢・鳥羽ツーリング