趣味講座・鉄道 Part-V |
趣味講座・鉄道 Part-V ”交通科学博物館レポート” |
平成5年11月23日(勤労感謝の日)に俺の彼女を交通科学博物館に行った。彼女から「交通科学博物館に連れていって」と言われたのがきっかけであった。平成5年4月〜10月までの改装の事もあり、リニューアルされている事も「鉄道ファン」で知っていたので行くことになった。 その当日、市バスで地下鉄中央線緑橋駅まで行き、そこから交通科学博物館のある弁天町まで行く。しかし普段乗り慣れていない電車で行くために俺は早めに家を出てしまった。そのため、彼女からの遅れるという電話がかかる前にであった。 その頃俺は、市バスから地下鉄へと乗り継ぎ、俺の会社のある阿波座を通り過ぎ、彼女との待ち合わせの弁天町に着いた。時間より30分も早く着いた。俺が彼女に会いたい気持ちがそうさせたのだろう。祝日という事もあり家族連れが俺の前を通り過ぎていく。 とうとう開館時間になっても彼女は現れてくれなかった。しかし俺は環状線と地下鉄から降りてくる客の中から彼女の姿を必死に捜していた。それを繰り返していくうちに俺は一人で交通科学博物館に行く決心をしていた。時間は既に開館時間から一時間が過ぎ、俺が弁天町に着いてから一時間半は経っていた。と、その時である、彼女がやってきたのだ。俺は待ち疲れていたが彼女に会えた嬉しさから自然と笑顔が出ていた。彼女は遅れそうだったので俺の家に電話を入れたが、一足遅く、俺は出て行った後だったようだ。 ようやく彼女と交通科学博物館に入る事ができたが、中にはカップルの姿は無いに等しかった。入ってすぐの所にリニアモータのコーナーがあった。ここはリニアモータカーと、実際のリニアモータについてのミニチュアと説明があった。ココで俺は彼女にリニアの構造を知っている限り説明して此処を後にした。その横には新幹線の先頭車両の実物があり、この中で鉄道の映像が流されていた。この中で彼女と休憩を兼ねて映像を見ることにした。しかしこの映像の内容は俺は一切覚えていない。余談ではあるが、新幹線の先頭車両は東海道新幹線0系が使用されている。新幹線から出た俺と彼女の前にはクハ481があった。ヘッドマークははっきりとは覚えていないが、雷鳥が掲げられていたと思う。その横には車両別に説明とミニチュアが置かれていた。此処で俺は”趣味講座・鉄道”の事を思い出し彼女に説明した。彼女も俺が書いた”趣味講座・鉄道”を読んでから違う観点で鉄道を見ていた。しかし”趣味講座・鉄道”だけ読んだ彼女に鉄道ファンを愛読している俺の説明はさらなる物があり、彼女も尊敬の眼差しで俺を見つめていた。此処には貨物・機関車(電気・ディーゼル含む)・気動車・電車等があった。 それから先に進むと鉄道模型(Nゲージ)を使った大パノラマが広がった。鉄道模型を走らせてくれるまで少し時間があったので待つ事にした。俺は待っている時を利用して配備されている鉄道模型に目をやっていた。右手前の貨物ターミナルにはJR貨物所属機EF66-100番台の引くコンテナ貨物や中央の高架駅横にある高架線ヤードに待機している485系特急型や221系・103系等の近郊型の電車達がしばしの休憩を取っていた。奥のローカルムードある駅舎にはTES(トワイライトエクスプレスの略)が、専用塗装された敦賀運転所所属機のEF81(JR西日本でEF81を所属している運転所は敦賀運転所だけ)に連結され待機していた。夢中になっている俺の横で彼女は、俺の嬉しそうな顔をじっと見つめていた。しかし、俺はそれを横目に鉄道模型の方から目が離せなかった。そして時間が経つのは早いもので鉄道模型の運転が始まった。俺は待ち時間の間に彼女をほったらかしにしていたので、その埋め合わせではないが彼女に走っている電車の説明をしていた。パノラマには様々な顔があり、朝には通勤電車が所狭しに走る向こうでは特急電車がおおらかに走っていた。昼頃になると貨物列車も走り出し、ローカルムードいっぱいの気動車もつられるかの様に走り出した。夕方にはメインでもある新幹線が大きく走っている。そして俺の好きなSETも夜行列車らしく夕方の発車となった。場面は夜になりSETの室内灯が怪しげに流れていると他の列車達も光を放ちながら走り出した。そして列車達は自分たちの使命を終え、元居た場所に静かに佇んでしまった。俺はこの時に稚内でらいらっくのメンバーと出会えたのと同じ感動を感じていた。 パノラマを後にした俺と彼女は鉄道模型の展示等を見学していた。それから室内展示してあるEF52-1の写真を撮った。その後に表に展示してある車両を見学した。ここのは花の万博博覧会で活躍した機関車の弁慶号、現在のブルートレインが使用している24系の前に使用していた20系寝台客車や、電化されるまでくろしおとして活躍していたキハ81、引き込み線で入れ替え作業などを行っていたDD13等が展示されている。ここで休憩がてらに車両達を見学していた。それから道路を挟んだ向こう側にも車両を屋外展示してあるので行くことにした。 これで俺と彼女の”交通科学博物館レポート”は終わってしまう。しかし俺は彼女と離れたくなかった。そこで俺は行きつけの店に彼女を誘った。前に彼女をこの店に招待したこともありOKしてくれた。それだけでは淋しかったので大阪城に行ってから店に行く事にした。交通科学博物館を出るとそこは環状線の改札であった。そこれ環状線内回りで大阪城公園に行く事にした。途中の天王寺駅では、関西本線の103系ウグイスと221系快速の大和路ライナーがいた。それから森之宮〜大阪城公園駅の間にある森之宮電車区には103系オレンジや103系ウグイスが祝日の昼間という事もあり多く休んでいた。そして大阪城公園を降り、大阪城に向かう途中には出店が立ち並び、ラジオ関西のイベントが行われていた。そこでしばしの休憩後例の店へと向かった。 店に着くと彼女は店主との会話で盛り上がり、俺はそこに置いてある本を読んでいた。少ししてから彼女の方を見てみると落ち込んだ様子になっていた。なにか悩み事でもあるかの様な彼女だが、俺にはなす術がなかった。それから彼女を家まで送ろうと思ったが、彼女が俺の事を気遣ってくれ大阪駅まで送ることとなった。そして、その車中で俺は彼女と一言も会話を交える事なく大阪駅近くに着いた。彼女は今日の事を俺にお礼をいって人混みの中に消えていった。 これで俺のレポートは終わるが、彼女とはまた別の場所に行けるのだろうか? このレポートはノンフィクションではありますが、作成者の都合により、大幅な脚色がされていることを、ご了承下さるようお願い致します。 |
交通科学博物館にて!! |
DF50-16 |
EF52-1 |
加悦SK広場にて ラッセル車キ165 |
地下鉄”鶴見緑地線”用70系 |
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