京都府 北部

史跡・建築物

成相寺 浦嶋神社 石田家住宅

成相寺(なりあいじ)
内容=★★★☆☆ お得度=★★★☆☆

本堂
展望台からみる天橋立
天橋立を望む成相山の中腹に位置するお寺で、慶雲元年(704年)、文武天皇の勅願所として真応上人により開基された西国三十三ヶ所の第28番札所。
成相寺の由来となった観音様が身代わりとなって助けてくれた僧の話、音色が赤ん坊の泣き声に聞こえることから鐘を突かなくなったという悲話を伝える撞かずの鐘、美人観音に伝わる伝説などこの寺に関する多くの民話が伝わっている。
本堂から上1000mのところ(車で約5分)にパノラマ展望台があり、眼下に天橋立や遠く能登半島までを一望できる。
拝観時間=8:00〜17:00、拝観料(駐車場代)=500円。

展望台への道はまだ舗装されていないので注意が必要。砂利ではなく締まった土なのでロードバイクでも問題なく走れるが、雨上がりなどはぬかるんでいて大変かもしれない。天候が悪いときは展望も悪いので登らなくてもいいかも。
寺に関する逸話が残っているが、あまりにも無理がありすぎる話ばかりだ。まあ伝承とはそんなものなんだが・・・。実際の建物のいくつかはそれなりに歴史があるが、そんなに見応えがあるものではない。お寺参りにやってくるような感じである。
パノラマ展望台から辺りの景色を一望できるが、天橋立に関していうと傘松公園の方がいいと思う。これは好みの問題かもしれないが・・・。天橋立をの横から見たような展望で、手前の方が少し隠れてしまう。寺の案内などに載っている写真はどう考えてももっと高い位置(ヘリか何かだろう)から撮ったと思われるので、その展望を期待していくと悲しいかも。

訪問時のツーレポ
 ● 2005年11月 丹後半島へ
浦嶋神社(うらしまじんじゃ)
内容=★★☆☆☆ お得度=★★☆☆☆

浦嶋公園の銅像
浦嶋神社
日本最古の浦島伝説の残る伊根町にある神社で正式には宇良神社と呼ばれる。神社にある宝物館には玉手箱(玉櫛笥)や浦嶋縁起絵巻(重要文化財)など浦島太郎にゆかりのものが残っている。
浦嶋子(浦島太郎)は雄略天皇の御宇22年(478年)に亀姫(乙姫)に誘われて蓬莢山(竜宮城)に行き、淳和天皇の天長2年(825年)に戻ってきた。この話を聞いた淳和天皇は浦嶋子を筒川大明神として祀った。日本各地に残る浦島伝説の中ではもっとも時代が古く、丹後風土記、日本書記、万葉集などにもこの話は紹介されている。
公園内の建物には資料館やおみやげ屋があり、資料館(浦島シアター)ではこの地に伝わる浦島伝説が13分の映像で紹介されている。

浦嶋子物語の要約
丹後の国に浦島子という容姿端麗な男がいた。船をこぎ出して釣りをしていたが、ここ3日間まったく魚が釣れない。やっと獲物がかかったとつり上げてみると、それは五色に輝く亀だった。そのまま船の中で眠りに落ちてしまい、目を覚ますと目の前には美しい女性が立っていた。この女性に誘われて蓬莢山へと向かった。ここで初めてこの女性がこの宮殿の主である亀姫(乙姫)であることを知った。亀姫に誘われるまま彼女の夫となり、この宮殿で何不自由ない生活を送ったが、気が付くと3年の月日が流れていた。
ふとある日、両親のことを思い出し、望郷の念に駆られてしまう。亀姫に故郷に帰ることを告げると、「あなたがこの後も私を忘れることなく、またここに戻りたいと思うなら、けして開けようとなさらないで下さい」と玉櫛笥を渡して悲しみながらも見送る亀姫。
故郷に戻ってみると、以前の様子と全く違っていた。近くにいた老婆に声をかけてみると、「300年も昔、嶋子という人が海に出たまま帰ってこなかったという言い伝えがある。」と言われ途方に暮れてしまう。亀姫を想うあまり玉櫛笥の蓋を開けてしまうと、中から白煙が出てきて年老いて死んでしまった。

境内自由、宝物館拝観時間=9:00〜17:00、拝観料=400円、浦島シアター拝観料=300円。

話のネタにやってくるようなところである。町全体で浦島伝説の発祥の地を盛り上げている感じだが、神社の人たちはそうでもないみたいで、いないことが多いようだ。自分が行ったときには神社にも宝物館にも人がいなかった。紹介されているもっとも古い文献の風土記が書かれたのは8世紀(700年代)なのに神社の建立が9世紀(800年代)と矛盾しているのはなんとも・・・。
シアターは300円もするわりには内容がしょぼい。無料でもやっていそうな内容の展示しかないので入らなくてもいいだろう。この地に伝わる浦島伝説の内容を簡単に知りたいのであれば入ってもいいけどね。
ここで紹介されている浦島伝説は現在のものとはかなり異なっている。まず亀は出てこないし(というか乙姫が亀)、海の中に行くという設定ではない。昔話では楽しく過ごしたと言うことだけで夫婦になるというような話もない。桃太郎でもあったように子供を対象とした話にするために話をわかりやすく、話しやすくしたのではないかと思われる。

訪問時のツーレポ
 ● 2005年11月 丹後半島へ
石田家住宅(いしだけじゅうたく)
内容=★★☆☆☆ お得度=★★★★★

建物全体
慶安3年(1650年)に建てられた現存する日本最古の農家で、国の重要文化財に指定されている。南は京都洛北、北は若狭湾まで分布する典型的な北山型民家で、昭和42年(1967年)に解体修理するまで一度も解体されていないことが判明した。
内部見学可能日=休日、見学無料。

大きな茅葺の民家であるが、他の民家に埋もれている感じなのがちょっと残念。やはり茅葺の民家はいっぱいあってこそ雰囲気が出るという感じもする。しかし・・・この維持費が個人負担というのも大変だろうなあ・・・。

訪問時のツーレポ
 ● 2007年10月 四国・南紀ツーリング