京都市 北部 |
三千院 | 寂光院 | 上賀茂神社 |
鞍馬山 | 高山寺 | - |
三千院(さんぜんいん) | |
内容=★★★☆☆ お得度=★★★☆☆ | |
三千院の庭園 |
梶井門跡、梨本門跡、円融院門跡とも呼ばれ、京都天台宗五箇室門跡(妙法院門跡・三千院門跡・青蓮院門跡・曼殊院門跡・毘沙門堂門跡)の一つである。開基は伝教大師最澄上人で、本尊は薬師瑠璃光如来である。広大な境内には大きな庭園が整備され、四季折々の景観を楽しむことが出来る。 三千院は延暦7年(788年)に伝教大師最澄上人が東塔南谷に草庵を開いたことに始まる。その後、時代の中で幾たびも移転を繰り返し、そのたびに呼び名も変化した。応仁の乱の後、現在の場所を一時仮御殿とし、明治になって三千院と公称するようになった。 境内には平安時代の寛和2年(986年)に建立され、阿弥陀如来像を祀る往生極楽院、江戸初期の茶人として有名な金森宗和が手がけたと言われる池泉鑑賞式の庭園・聚碧園、宸殿前の庭園・有清園、阿弥陀如来・救世観音菩薩・不動明王を祀る宸殿、鈴木松年・竹内栖鳳などの襖絵がある客殿などがある。 拝観料=600円、拝観時間=8:30〜17:00(夏期)、8:30〜16:30(冬期)。 大原を代表する観光スポットのため、シーズンにはかなり多くの人が訪れる。人が多いときに行くと庭園や建物は人であふれてなかなか落ち着くことが出来ない状態になってしまうので、出来れば時期をずらして訪問したいところだ。境内はかなり広いの一周するのにだいたい1時間くらいは見ておいた方がいいだろう。急いで回れば30分くらいで見ることは出来るが、それはそれで味気ない。 庭園や境内には四季折々の景観を楽しむことが出来るが、やはり紅葉の時期が一番いいときかもしれない。その分人も多くなるのでその時期は特に曜日や時間を考えて行くべきだろう。 近くに駐車場はいっぱいあるが、300〜700円(お店で食事をするとタダの所もある)と値段もまちまち。どうせ近くを歩いて回るつもりなら少し離れたところに止めた方が安いところが多い。一番近いところは道路の一番奥にあるが、知らないとここまで入るのはちょっと抵抗がある。 訪問時のツーレポ ● 2001年10月 らいらっく ライラック忘年会 2001 |
寂光院(じゃっこういん) | |
内容=★★☆☆☆ お得度=★★☆☆☆ | |
参道から見上げる本堂 |
聖徳太子が用明天皇の菩提を弔うために建立された寺で、平家物語の悲劇のヒロイン・建礼門院が余生を送った寺として有名なところ。本殿は平成12年(2000年)年5月9日に放火されて全焼し、現在再建作業が行われている。 聖徳太子が推古2年(594年)に用明天皇の菩提を弔うために創建。胎内仏木造地蔵菩薩立像3417体を像内に内包する六万躰地蔵菩薩立像を本尊として祀っている。初代の住職は聖徳太子の御乳人玉照姫で、その後、代々貴族の姫などが住職を継いでいる。 旧本堂は飛鳥、藤原、桃山の三時代の様式からなり、内陣及び柱は飛鳥、藤原及び平家物語当時のもので、外陣は慶長8年(1603年)に豊臣秀頼により修理されたもの。内陣の床は秀頼が張ったもので、それ以前は支那式(中国)の土間だった。しかし、その本殿は平成12年(2000年)年5月9日未明、放火により全焼した。現在再検査業が行われ、2005年に完成予定。 壇の浦の合戦で平家は滅び、建礼門院は幼い安徳天皇を抱いて入水したが、一人に助けられた。その後、都に戻ってから寂光院の傍らに庵を結び、安徳天皇と平家一門の冥福をひたすら祈ったといわれる。文治2年(1186年)に建礼門院を哀れんで後白河法皇がここを訪れたのが有名な「大原御幸」である。 拝観料=500円、拝観時間=9:00〜17:00。 山の中にあるお寺という感じで、ひっそりとしているときに行くのがあうような所。建礼門院が余生を送った寺として有名なので訪問すると言った感じで、現在は本殿も再建の物なので建物などの見応えはない。現在本殿もないのに入館料が500円のままというのはちょっと高いのではないかという感じだ。 境内では一定時間おきに係の女性が説明をしてくれるのでわかりやすいが、時間が長いのでタイミングを外すと説明を聞けなくなってしまう。 ちなみに三千院からの遊歩道があるんだが、結構な距離があるので歩くと大変。だいたい30分くらいかかる。時間があるようなら歩いてもいいが、あまり時間がない場合は別の交通手段を使った方がいいだろう。 訪問時のツーレポ ● 2001年10月 らいらっく ライラック忘年会 2001 |
上賀茂神社(かみがもじんじゃ) | |
内容=★★★☆☆ お得度=★★★★★ | |
本堂の回廊と境内 |
上賀茂神社の名前で有名だが、正式には賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)といい、京都でもっとも古いと言われる神社の一つ。下鴨神社とともに京都三大祭りの一つである葵祭(他に平安神宮の時代祭、八坂神社の祇園祭)が行われる神社としても有名。 神代の昔、雷神が神山に降臨されたことに始まったという神話もあるが、より正確には天武天皇6年(678年)に社殿が造営されたと言われている。もともとはこの地方の豪族・賀茂氏の氏神社で、下鴨神社の祭神・玉依姫命(たまよりひめのみこと)の子、賀茂別雷神(かもわけいかづち)が祀られている。雷神を祀ることから、厄除けの信仰を集めている。 御物忌川と御手洗川が流れる複雑な地形を巧みに生かして社殿が建ち並び、ほとんどの建物が重要文化財に指定されている。朱塗りの楼門の奥には文久3年(1863年)に建てられた国宝に指定されている三間社流造りの本殿と権殿がある。 宮中では神への崇敬の念を表す行為の一つとして、未婚の皇女を神の御杖代として使わす風習があったが、伊勢神宮の「斎宮」と同じように賀茂にも「斎院(さいいん、いつきのみや)」という制度が嵯峨天皇の時代、弘仁元年(810年)に始まったと言われる。 代表的な行事としては5月15日の「葵祭」がある。葵祭は上賀茂神社と合同で行われるお祭りで、欽明天皇5年(545年)に始められたと言われ、途中中断されたこともあるが、1400年の歴史を持つ。この祭りのことは源氏物語や枕草子にも登場している。 境内自由、拝観無料、本殿拝観時間=9:00〜16:00、拝観料=500円。 広い境内の奥に庭園の様に建物が配されてなかなかいい雰囲気となっている。本殿は有料となっているが、それ以外の建物は自由に見ることが出来る。国宝や重文クラスの建物が多数あるが、見た感じはそんなに見応えがあるわけではない。社殿と言うことであまり飾り付けがないせいかもしれない。昔の建物に興味がある場合はまだいいかもしれないが、一般的には葵祭や蹴鞠はじめなどの行事があるときにやってくるところかもしれない。葵祭の時はかなりの人混みになるので公共の交通手段で行った方がいいだろう。 境内正面にある白砂で作られた円錐形の「立砂」はご神体である神山を形どったもので、神様が降りられる依代(よりしろ)を表しているといわれているが、これが現在の塩を使ったお清めの原型なのかもしれない。どっちが先なのかわからないけど・・・。 訪問時のツーレポ ● 2006年03月 らいらっく 伊勢・鳥羽ツーリング |
鞍馬山(くらまやま) | |
内容=★★★☆☆ お得度=★★★☆☆ | |
境内から見る本堂 |
京都市の北の鞍馬山に位置するお寺で、鞍馬天狗で有名な天狗伝説を今に伝えている。牛若丸こと源義経が天狗から剣術を習った場所としても有名。紅葉の名所でもあり、境内からは比叡の山々を望むことが出来る。 本尊は千手観世音菩薩、毘沙門天王、護法魔王尊。宝亀元年(770年)に鑑真(がんじん)の高弟である鑑禎(がんてい)がこの地に草庵を造り、毘沙門天を安置したのが始まりといわれる。そして延暦15年(796年)に藤原伊勢人により千手観音が一緒に祀られるようになった。当初真言宗だったが、12世紀には天台宗に改宗。そして昭和初期に信楽香雲(しがらきこううん)により鞍馬弘教が開宗され、昭和22年(1947年)に天台宗から独立して鞍馬弘教総本山となった。 平安時代から多くの大火に襲われて建物は焼失したため、現在残っている建物は近年になって再建されたものである。ただし仏像などの文化財は多く残っている。 参拝時間=9:00〜16:30、入山料=200円。 寺までは車でも行くことが出来るが、道路が狭く、車を止めるところも少ないのでシーズンはかなり混雑すると思われる。バイクでも台数が多いときついかも。ちなみに電車で麓まで行くことが出来る。仁王門から登山道が整備されているが、かなりの行程となるので、行きだけでもケーブルカー(片道100円)を利用した方が楽かもしれない。奥院までは歩くしか道はない。 本殿境内からの展望はなかなかよく、紅葉の時期はお奨め。ただしその分人が多いことを考えておいた方がいい。建物自体は特に見るべき物はない感じ。どちらかというと風景や自然を体感しに行くような所かもしれない。 訪問時のツーレポ ● 2006年08月 バイク整備ツーリング |
高山寺(こうざんじ) | |
内容=★★☆☆☆ お得度=★★☆☆☆ | |
庭園案内板 写真を撮るべきところがなかった |
兎や蛙などを擬人化して描かれている「紙本墨画鳥獣人物戯画」など多くの文化財を伝える寺院として知られ、世界遺産にも登録されている。 宝亀5年(774年)に光仁天皇の勅願により創建されたといわれるが、実質的な開祖といわれるのは鎌倉時代の華厳宗の僧・明恵(みょうえ)上人である。創建当時は大門、金堂、三重塔、阿弥陀堂など多くの建物があったが、現在はほぼすべての建物が失われている。唯一現存する石水院は鎌倉時代に建てられた入母屋造の建物で、国宝に指定されている。鎌倉時代初期に臨済宗の開祖栄西が、中国で手に入れたお茶の種を明恵に贈り、これを栂尾山に植えたといわれる日本最古の茶畑もある。 4巻にわたる紙本墨画鳥獣人物戯画は甲乙丙丁からなる絵巻で、特に甲巻は兎、蛙、猿などの動物を擬人化したものでよく知られている。原本は東京国立博物館と京都国立博物館に2巻ずつ所蔵されており、寺に保管されているものはレプリカである。 入園時間=8:30〜17:00、入園料=200円、石水院=600円。 境内にあるほとんどの建物は最近になって建てられたもので、唯一昔の建物である石水院は別料金となっている。石水院は時代はあるが建物自体にはあまり特別なものはなく、鳥獣人物戯画もレプリカしかおいていないので入る価値はほとんどない。ほとんどの人がここに本物があると思ってきていると思うんだが、本物がここには置いてないとまったく説明に書かれていないのが詐欺のように感じるのは自分だけではないだろう。紅葉のシーズンに入園だけするのはまだいいかもしれないが、建物の中までは入る必要はないだろう。 訪問時のツーレポ ● 2007年10月 四国・南紀ツーリング |