カンボジア ノーザンエクスペディション その7 ついにタイの国境に到着! |
12月31日 プミポウ(Phumi Pou)→プラ・ビハール(Preah Vihear) 141km(ダート141km) |
目が覚めてカメラの時計を確認すると6時15分。ちょっとまだ早いが起きることにしよう。建物には窓がないのでよく分からなかったが、外に出るとすでに明るくなっていた。表ではすでにシャントゥン達がバイクの修理をしている。シャントゥンに付近に地雷はないのか聞いてから、近くの藪の方へ。おなかもすっきりしたところで荷物の整理を開始。カメラの確認をすると、ちゃんと動作するみたいだ。良かった良かった。しかしこれ以上はダメージを受けないようにしないとまずいね。![]() 朝食は近くの町に出てからお店で食べるようなのでしばらくはお預けになるようだ。パンク修理も終わってから出発前にここの家族と一緒に記念撮影。かんさんは残っていたボールペンをプレゼントしていた。やはりこっちではボールペンは結構喜ばれるようだ。ちなみに昨日の宿泊代は鶏6匹を含めて全部で25ドルだったらしい。(7時45分)ここからあと10kmくらいは昨日と同じように砂の道路が続くらしい。シャントゥンから頑張るように励まされる。 道は昨日と同じ砂の道路なので「気をつけないとまたこけてしまう」と、マジで慎重に走っていく。途中で前を走るかんさんが道路脇に止まったので追い抜いていくが、またビデオ撮影をするのかな?他の人にかまっている状態ではない・・・。(^_^;; 途中から前後にバイクの姿が見えなくなりかなり不安に陥る。「たしか分かれ道はなかったはずだよなあ・・・。もし間違っていたら引き返すのはつらいぞ・・・。」と悪い事ばかり考えながら走っていくと、アランホンタン、うえのさん、うしおださんに追いついた。(8時)よかった、道は合っていたようだ。(^o^) しばらく待っているとかんさん達もやって来たが、佐々木さんの姿がない。あれ?なんで?「途中に分かれ道が一カ所あったからそっちに行ったのかなあ?」と言われ、「そんな分かれ道なんかあったか?」と必死に行程をたどるが全く記憶にない。「地雷の看板もあったよ」といわれ、こっちも全く見ていなかった。よっぽど道路に集中していたんだろうなあ。(^_^;; かんさんはなんと宿にデイバッグを忘れてしまったらしく、取りに戻っていたようだ。「カメラのバッグは忘れないように気をつけていたら、背中のバッグの事を忘れとった」ということらしい。あぶないあぶない。でもあの辺りで気が付いてよかったよねえ。 しばらくすると佐々木さんを探しに行ったシャントゥンが一緒に戻ってきた。どうやら途中の分かれ道で反対の方に進んで行ったらしい。しかし良く途中で気が付いて戻ったよなあ・・・。なんかとんでもないところに行ってしまったんだろうか? ![]() ハードな道はここまでみたいで、シャントゥンから「おつかれさま、これでハードな道はおしまいだ」といわれちょっとほっとする。ハードな道はいいんだが、砂はもう走りたくないというのが本音である。しかし「ホントに終わりなのだろうか?」という不安がまだ頭の片隅に残っている。(^_^;; ![]() ![]() ![]() ![]() 水は先ほど一本貰ったが、これだとちょっと少ないので追加で水を購入。一本でいいんだが、なぜか二本でしか売ってくれないみたい。値段を聞くと二本で1500リエルらしい。一番下のお金が500リエルだから1本では売っていないという事か。バイクのひもに固定しようとするとなんとキャップの隙間から水が漏れてきた。キャップはちゃんと締まっているんだが、造り自体が甘いみたいである。まあしょうがないか。給油が完了したところで出発。(10時) 町の郊外に出ると直線的なフラットな道路となる。かなりペースは上げられるんだが、ところどころ、特に橋の前後に穴が開いていてちょっと危ない。気をつけて走らないとバイクを跳ね上げてしまいそうだ。なんどか穴にはまったせいか荷物が崩れてきたのでパッキングをやり直す。30分程走ったところのお店でみんなが休憩していた。(10時半・49km) 道はフラットなんだが、相変わらず穴が開いていて恐い。注意して走っているんだが、気が付いた時には穴がかなり近くまでやって来ているせいで完全によけられない事が数回。ふと後ろの荷物が気になって確認してみると・・・なんか弁当を抑えていたタオルがえらくばたついているような・・・。あれ?(?_?) バイクを止めて荷物を確認してみると、やはり弁当が無くなっている。途中で落としてしまったか・・・。(T^T) 後ろからかんさんがやって来たので弁当の事を話すと「バラバラになっていた」とのこと。これはあきらめるしかない。 ムニンとナットも追いついてきたので弁当の事を話すと、「まだ先に買うところがあるから心配いらない」と言っている。まあ、最悪なくてもいいんだけどね。(と、この時は思っていたんだが、かなり腹が減って洒落にならなくなってしまった)それじゃあ出発しようとクラッチを握ると、「カタッ!」っといって抵抗がなくなった。あれ?まさかクラッチが切れた?なんか悪い事は続くなあ・・・。かんさんには先に行って貰ってみんなに連絡して貰い、ナットにクラッチワイヤーを交換して貰って今度こそ出発。 途中から急に道が荒れてきた。さっきまでのフラットな道は何だったんだろうと言うくらいのでこぼこ道。雨期の間にぬかるんでしまったまま固まってしまったようだ。まあ砂の道に競べるとまだ全然楽で面白いんだが、足が痛くてスタンディングが出来ないのがちょっとつらい。 ![]() ![]() 少し走ったところでまたもやかんさんのワイヤーが切れてしまったようだ。うーん、運が悪いねえ。かんさん二回目だ。(ワイヤーを交換してもオイルもなにも付けていないので切れやすいのかもしれない)同じようにでこぼこした道で、土埃もすごいので前のバイクからかなり距離を取って走らなければならない。30分ほどして道路脇で休憩。(13時15分・82km)さすがに気温が上がって暑くなってきた。 ![]() ![]() なんかうえのさんは転けてしまったみたいで、バイクのレバーを折っていた。走る事は出来るようなのでとりあえずはこのまま走っていくらしい。近くの井戸には女性と子供達がいるんだが、女性は水浴びをしていたようだ。「なんでこんな所で休憩してんのよ!(-_-X」という感じでこっちを見ている。あまり長居しても悪いようなのでみんながそろったところでそうそうに出発。 ![]() ![]() そろそろ水がやばそうなのでここで水を購入。一本1000リエルと徐々に高くなってきている。まあそれでも一本25円なんだけどね。一番安かったところは900mlで500リエルだったからなあ・・・。 ![]() ![]() 今日はこの山の上にあるゲストハウスに泊まるようだ。果たして電気やお風呂はあるのだろうか?ここから見る限りでは電線は通っていないようなんだが・・・。うしおださんが言うには、ガイドブックにはカンボジアから登るルートはないということなんだが、いったんタイ(山の向こうがタイになるらしい)に入国するのかなあ? ![]() しばらくしてやって来た車の荷台に荷物を積み込んで自分たちも荷台に乗り込む。車の後部座席が空いているんだが、誰も乗っていないのはなぜ?中でもいいんだが、せっかくなら外の風景を楽しみたいからなあ。せめて荷物だけでも中に積めば良かったのに・・・。ちなみに車の横にも人がへばりついているので、この車に乗っているのは自分も含めて全部で11人である。やはりいったんタイには入らず、このままカンボジア方面から山を登っていくらしい。 しばらく綺麗な道が続いていたんだが、山の麓まで来ると急に道が悪くなる。道はかなり荒れている上、かなりの急坂だ。もちろん舗装などはされていない。道路脇はまだ地雷が埋まっているかもしれないようで、どくろマークの看板まで立っている。うーむ、こわいこわい・・・。 斜面はさらにきつくなり、「こんなの登れるのか?」と言うくらいになってきた。途中から四駆にシフトして傾斜30度くらいはありそうな坂道を登っていく。地面はがれきや砂とかになっているのでバイクだったらしゃれにならなかったかもしれないなあ。斜面を登っている為、徐々に荷物や人が後ろに滑ってきて、後ろの方に座っている自分たちの場所はどんどん狭くなってくる。こんなことなら最初にちゃんと場所を決めておくべきだった。かんさんは足を外に出して座っていた為、かなり窮屈そうだ。(T^T) のろのろと山を登っていき、やっと山頂付近にやってきて一段落。と思ったらいきなり車が大揺れ。「なんだなんだ?何が起きた?」と、登ってきた跡を見てみると、なんか岩場になっている。この車であんな段差のある岩場を登ってきたのか?(@_@) 普通は行かないだろう・・・。(^_^;; せめて砂利を敷くとかして道を造ればいいのに、「通れるからいいや」という感覚なんだろうか?(^_^;; 30分くらい車に揺られてやっと遺跡の入口に到着。(16時半) 来る途中はまったく観光客に会わなかったんだが、ここには観光客の姿が多い。「まさかあの坂をこれだけの観光客が登ってきたのか?」と不思議に思っていると、この観光客はタイの方からやって来たらしい。 ここから上に登っていくと遺跡に到着できるようなんだが、今日の宿泊地はここから階段を下りたところにあるドミトリーらしい。せっかくなので上にも行ってみたいが、明日の朝一に上まで登るらしい。そういえば明日は正月、初日の出だ。とにかくいったん荷物を置いてくつろぎたいということで、先に宿に入ることにする。 ![]() ドミトリーといってもかなり貧相なところで、部屋はベニヤ板で仕切られただけだ。部屋の中はかなり真っ暗で中にはいると何も見えない状態である。目が慣れたとしてもこれはちょっとつらいだろう。電気はきていないが、夜になると発電機を動かすみたいでコンセントとかも準備されている。よかった〜!!(^o^) 部屋はダブルベッドになっているんだが、さすがに二人でダブルベッドを使うのは勘弁してほしい。なにやら交渉が行われたようで、とりあえずは一人一部屋を使えるようになったみたいだ。ただ、使える部屋は3部屋で、二人はゲストハウスという部屋の仕切りがないところに泊まる事になるらしい。佐々木さんがゲストハウスに行くようなので残りの4人で部屋の割り当てを決める。 一番近くの部屋から1、2、3そしてゲストハウスを4と番号を振ってじゃんけんで勝った方からその順番に入ることにしよう。結局、自分、うえのさん、かんさん、うしおださんの順番となり、うしおださんがゲストハウスとなる。シャントゥン達はダブルベッドとシングルベッドのある部屋を3人で使うようだ。 一段落したところで他の人を誘って遺跡に行く事にしたが、佐々木さんとうえのさんは疲れつぃまったのか行かないようである。かんさん、うしおださんの準備が出来たところで先ほど降りてきた階段へ。(17時半)今度はサンダルと言うことと、登るのでかかとを使わなくていいと言うことでかなり登りやすい。一気に先ほど車が到着した中腹まで登ると、あとから佐々木さんとうえのさんも登ってきた。先ほどいたおみやげ屋はすでに撤収しており、観光客の姿もほとんどいなくなっていた。まあ、こんな時間だからしょうがないのかな? ここから上に本殿があるようなんだが、時間も遅いし、明日の朝に行くのでここでやめておこう。眼下のタイの方向には綺麗に舗装された片道2車線の道路が見えていた。うっわー、カンボジア側とはえらい違いだなあ・・・。それはみんなタイ側から来るわ。(^_^;; ![]() 部屋に戻ってから近くの水場でお風呂代わりに体を拭く。使うものはドラム缶にためている水なのでもちろん暖かいわけはない。日が落ちていっきに寒くなってきたので水で体を拭くというのはけっこうつらいんだが、最低限拭いておかないと気持ち悪いんだよなあ。(T^T) ちなみにここにあるトイレは簡易水洗トイレ(手で水を流す)がになっている。 18時になると発電機が動き出して電気がつく。お〜〜、あかりだ〜〜〜!!(^o^) 文明の利器のありがたみを再確認。さっそくみんなバッテリーの充電開始。 ![]() ![]() さすがにまだ寝るのは早いのでうしおださん、佐々木さんとビールを飲みながら話しをする。(かんさんとうえのさんはそうそうに寝ていたらしい)明日にはアンコールワットに到着してこのツーリングも終わりなんだよなあ・・・。さすがに気温も下がってきたので21時頃にお開き。 ベッドには蚊帳が吊されているんだが、こんなに寒くて蚊とかが出るんだろうか?この時間でかなり冷え込んできているので明日の明け方は更に寒くなるだろう。置いている布団だけではちょっとつらいと思うので、寝袋を準備。ベッドは板の上に毛布みたいなものが一枚引かれているだけなのでエアーマットも引く。これで恐らく大丈夫だろう。電灯はスイッチがないので消えるまでは待たないといけないんだが、そんなものも気にならないまますぐに眠りに落ちていった。(21時半) |
01 夕べ止まらせて貰った家の人たちと 02 有料の橋を渡る(提供:佐々木さん) 03 朝食を食べるレストラン 04 家に向かって出発するアランホンタン お疲れ様でした 05 近くのガソリンスタンドで給油 ここも手動式 06 ここで出会った外国人ライダー? 07 転倒したトラックをすり抜ける車 08 地元の子供達とのふれあい(提供:佐々木さん) 09 ダートを走り抜ける(提供:佐々木さん) 10 ダートを走りぬけるかんさん 11 ここからフラットロード ペースが一気に上がる(提供:佐々木さん) 12 虎模様の犬 13 近くにある地雷注意の看板 14 あの山が今日の宿泊地 15 村の中の雑貨屋 16 やっと階段を下りてきて一息 かなり急だぞ・・・ 17 遺跡の門の所で記念撮影 18 それではかんぱ〜〜〜い!! 19 夕食風景 |