中国・四国ツーリング

その4 今日は松江を歩いて観光


07月30日 116km  島根県 松江市→鳥取県 赤碕町
 やはりやわらかいベッド、騒音や振動がないと言う事でかなりぐっすり眠れた感じ。(^_^)v 6時過ぎに起きてみるが、外からは雨の音が・・・。(T^T) 携帯電話で天気をチェックしてみると雨のち曇りと天気は回復傾向となっているが、果たしてどうなるだろうか?昨日の高校生は朝早々と出発していったようだが、布団はそのまま。ふとんくらいちゃんと片づけていかんかい!(-_-X
 ベッドでくつろいだままメールを打ったりしてしばらくだらだらしてから荷物の整理に取りかかる。外に出ると雨はかなり小振りになっているがいつ激しく降ってもおかしくない天気。パッキングを完了してからカッパを着込んで出発。(7時45分)
 国道に出てから松江方面に向かうが、車が多くてなかなか進まない。そういえば、この時間だったら通勤ラッシュではないか。平日と言うことをすっかり忘れていた。(^_^;; 途中すり抜けをしながら松江市内に入り、案内板に従って松江城へ。城の前に駐車場があったのでバイクを止められるか聞いてみると城内に二輪の駐輪場があるようだ。「ここ入って行っていいのか?」と思いながら大手門跡を通って中にはいると、土産屋の奥に駐輪スペースが設けられていた。ちゃんとバイクを止めるところを作ってくれているのはありがたいものだ。(8時・7km)
 大手門からお城の写真を撮ってから順路に従って階段を上っていく。さすがにこんな時間にはほとんど観光客の姿も見えない。三の門、二の門、一の門とくぐって本丸に到着。そこには千鳥城という別名を持つ黒い天守閣が見えてくる。
 ここまでは無料で来ることが出来るが、天守閣に入るには登城券を買わなければならない。ただ城が開放されるのは8時半なので少し待つことになる。せっかくなので小泉八雲記念館などの共通券を購入。
 天守閣にはいると床の掃除をやっているようで上の階が騒がしい。普通は解放前にやっておくものだと思うが・・・。内部は他のお城と同じく展示館となっている。現存する天守閣の中では姫路城の次に大きな所らしく、一階は130畳とかなり広い。
 展示物を見ながら上の階に進んでいくが、やはり本物の城の階段は急で上りにくい。(人が多い時などはこの階段で渋滞になったりしてしまう)しかもこの階段は緊急時に取り外せるようになっているという変わったものである。最上階は望楼様式(四方の壁を取り払うことが出来る)で吹き抜けとなっていて眺めがとてもいい。晴れていればもっと良かったんだが、雨が降っていないだけよしとすべきか。(^_^;; 人もいないのでしばらくこの天狗の間でくつろいでいく。展望も十分楽しんでから一気に階段を下りて外に出ると、入れ替わりで老人の団体客が入ってきて急にうるさくなる。いやー、よかったよかった。
 このあと小泉八雲記念館へ行く為、登ってきた階段と反対側に山を下っていく。護国神社、城山稲荷神社の横を抜けて稲荷橋を渡って城外へ。そこから少し歩いたところで小泉八雲記念館に到着。
 ここには小泉八雲(本名・ラフガディオ・ハーン)の経歴や彼が使用していた品々、出版した本が展示されている。以前来た時から展示内容はあまり変わっていないと思うのは気のせいか?この人の経歴で、この土地が好きで住み始めるが、雪の多さに嫌気が差して暖かい場所に転勤というのがなんとも笑える。一通り展示を眺めてから外へ出て、この横にある小泉八雲の旧居へ行ってみる。
 ここは共通券が使えないので別料金となっている。この入口でここに入るか隣の記念館にはいるか悩んでいる団体がいて
道をふさいでいる。悩むのか勝手だが、入口を塞ぐのは止めろ!強引に押しのけて中にはいる。料金は250円だが、共通券を持っていると20%引きで200となる。せっかく割り引きするんなら受付の所ではなく、門の所に書いておけばいいのになあ。
 中にはいるとYHで一緒だった三重県の人がいたが、特に話はしなかった。建物の中には特に展示物はないが、建物から八雲が愛したという小さな庭園を眺める事が出来る。中央の部屋からは三方向のそれぞれの庭園を一度に見ることが出来、八雲がここを気に入った理由の一つらしい。ここでツーレポを書きながらゆっくりくつろいでから外へ。
 堀に沿って続く武家屋敷の町並みを歩いていき、途中で中にはいることの出来る武家屋敷を観光。ここは先ほど買った共通券で見る事が出来るが、思ったよりも中はたいしたことはない。建物の中を一通り見てからすぐに外に出る。このあとは堀に沿って大手門方面に歩いていく。大手門まで戻ってからもう一度城内に入り、後で行こうと思っていた興雲園という建物へ。
 この建物は明治時代に天皇を招待しようと建てられたものだが実際には日露戦争の為使用されなかったものである。遠くから見るといい感じの綺麗な建物に見えるが、近くから見るとあちこちが傷んでいて年代を感じる。まあ、100年も経っているんだから仕方がないか。(^_^;; 中は松江資料館と言う事で松江に関する資料が展示されている。2階は松江に関する人物100名の紹介がされていたが、ほとんどが現代の人で、しかも松江に限定しているのでさすがにあまり興味を引くようなものはない。いくらなんでも松江に限定するのは範囲が狭すぎるだろう。(^_^;;
 大手門の方に戻ってからここのベンチでしばらく休憩。ここで鳩にエサをやっている人を見かけるが、ひたすら食べようとする鳩を怒りあげている。鳩に怒っても言う事聞くわけないだろうといいたい。(^_^;; 30分ほどしてからバイクの所に行って出発。(11時15分)
 ここから国道431号線に出て県道21号線に入って北の海岸線へ。案内板の行き先に
「島根」と書かれているのでどういう意味かと頭にハテナマーク。地図を確認してみると松江市の北側に島根町という地名がある事が判明。(@_@) 県名と同じ町名なのにかなり田舎なんだなあ・・・。この町に住んでいる人には悪いが、島根という町があることを知らない人は多いと思うぞ。まあ、それ以前に「島根って何県?」とマジで質問する人がいるくらいだけどね。(^_^;;
 地図を見るとその先はチェリーロードとなっている。サクランボでも採れるのだろうか?(?_?) 道路に沿って同じ木が植わっていて、紅葉もいいかなあと思っていたが、よくみると桜の木ではないか。と、「チェリーロードって桜の道の意味だったのか」とやっと理解。(^_^;; チェリーというとサクランボと想像していたのは間抜けである。そう言えば地図に桜の花びらのマークが書かれていたなあ。この時期にはもちろん緑一色だが、春にはいいかも知れない。
 このまま東に向かうと最後は有料の橋を渡らなければ境港に行くことが出来ない。西に行くと大根島を抜けて境港にはいる事が出来る。どうするか悩んだが、せっかくだから橋を抜けていくことにしてそのまま東へ。まあ100円だからいいか。このあたりから少し日が差し始めてもう雨は大丈夫そうだ。
 485号線の分岐点を越えた辺りでなんかいい感じの食堂「まつや」を発見。「漁師が営業しているのかな?」と言う感じで美味しそうだったのでここで昼食をとっていく事にする。(12時45分・54km)
 メニューを見ると定食が700円くらいと結構手頃。こっちでは高い感じもするけどね。定食の内容を聞いてみるとトンカツらしい。ここまできてトンカツというのもちょっと悲しいので、ちょっと奮発して一番高い日本海定食
(2000円)というものを注文する。メインは蟹となっているが、この時期はウナギになるそうだ。
 10分もすると早々と料理が運ばれてきた。「なんでこんなに早い?」と思うが、作り置きのものがほとんどなのだろう。ハマチ・マグロ・ホタテの刺身、エビと野菜の天ぷら、ウニの吸い物、うなぎ、サザエ・巻き貝と魚の煮付け、茶碗蒸し、イカの酢の物などで、
見た目はなかなか豪華だが、さて味の方は・・・。刺身関係はまあ普通、他のものも味付けは普通と言った感じだが、煮付けやウナギは温かくないので作り置きがバレバレ。それ以前に温め直せよ!なんで冷たい煮付けを食べないといけんのや?ウナギは身がぐずぐずだし。一番最悪だったのがウニの吸い物でほとんど手を付けられなかった。おいしくないと言うより自分は食い物とは思えない感じである。こんなことなら定食のトンカツにしておけば良かったと後悔するが、時既に遅しである。(T^T) なんか釈然としないまま、支払いを済ませて早々に出発。(13時15分)
 この先にあるちょっと変わった形をした境水道大橋は地図では有料となっているが、すでに無料開放となっている。橋をわたったところで脇道に入って境港の町中へ。町中には鬼太郎の作者の水木しげるがデザインした妖怪の銅像が立ち並んでいる水木ロードというものがあるはずだ。駅前の駐輪場にバイクを止めて観光へ。(13時半・60km)
 ここから水木しげるのデザインした妖怪の銅像を順番に見ながら記念館の方へ。有名な鬼太郎やネズミ男などもあるが、ネコ娘や砂かけ婆などはあまり大きなものではない。半分以上は聞いたことのない名前である。どういう基準で銅像の大きさを決めているのかはよくわからないが、一番でかいのはネズミ男。ネズミ男の銅像は握手するポーズになっていて手の部分はすり切れて色が変わっている。みんな握手して写真を撮っているんだろう。
 水木ロードを歩いていき、一番奥にある水木しげる記念館へ。建物の入口には水木しげるに妖怪の話をしたおばばと少年時代の水木しげるの銅像が立っている。早速入場券(700円と結構高い)を購入して中へ。まずは水木しげる本人のビデオを見てから生い立ちの説明を読んでいく。途中から妖怪のコーナーになり、水木しげるの描いた妖怪の紹介を見ていく。
 出口まで行くとおもむろに鬼太郎の着ぐるみを発見。柱の陰からこっちの様子をうかがっているのが何とも不気味だ。(^_^;;
 外に出てから今度は先ほど通ったのと反対側の遊歩道を歩いていく。この途中でネズミ男の着ぐるみも発見。途中の妖怪の像を見ながら歩いていくと妖怪神社なるものがある。こんなものまで造るとは、町中が妖怪一色で町おこしをしている感じだなあ。途中の郵便局の名前は「水木ロード郵便局」とかになっているし、ポストの上にまで妖怪の像がのっているし。
 妖怪神社と言うから妖怪でもまつっているのかと思ったが、単にご神体としての石がまつられているだけである。この石を運ぶときに石の一部が欠けてしまったが、水木しげるの一言でこのかけらは「目玉石」として奉られることになったらしい。境内の中を見ていると「これって一反木綿なんだ」という言葉が聞こえてきた。何だろうと鳥居を見てみると、鳥居の横木が一反木綿の形をしていることに気がつく。うーむ、こんなところにこっそりと・・・。
 最後に駅まで戻ってから全部の銅像を見てバイクのところに戻る。途中でまた少し雨が降り始めたが、まだなんとか持ってくれそうな感じである。この近くにも食堂はいっぱいあったのでどうせならここで食事をした方がまだましなものが食べられたかもしれないなあ・・・。(^_^;;(15時)
 国道431号線に出てから南下していくと左手が松林となり、その向こうに砂浜が見えてきた。この海岸線が弓ヶ浜というところだろう。途中で今日の宿を取ろうと連絡を入れてみるが、残念ながら近くの二つのYHはダメだった。ということは今日の宿は道の駅だな。この先にある道の駅のどれかに泊まればいいだろう。
 道の駅になると言うことはお風呂にどっか入っていかないといけない。近くに皆生温泉(かいけおんせん)と言うものがあるが値段が高そうな感じ。ガイドブックを見てみるとOUランドという健康ランドがあるようなのでとりあえずここに行ってみよう。町中を走っていくとやっと看板を見つけ無事に到着。(16時15分・78km)
 お風呂は310円で、サウナ利用の場合は510円と結構安め。しかしサウナが別料金になっているというのはちょっと初めてである。お風呂はノーマル、テーマ風呂(この時はワイン風呂)、ジェット風呂、泡風呂、露天風呂と数も多く、それぞれが結構大きな湯船でかなり広い。人は多いがそれ以上に広いので全く問題はない感じだ。だいたい全部の湯船につかってのんびりとして30分くらいでお風呂から出る。(17時45分)
 外に出ると入る前よりどんよりとしている。国道431号線から国道9号線に入ると前方は更にどんよりしているではないか。これは絶対に雨が降ると思ってあわててカッパを着込む。予想通りその先で雨が降り始める。今日の内には天気は回復するという予報なんだけどなあ・・・。(T^T) このあたりから大山などを望むことが出来るようだが、山の方は完全に雲がかかって何も見えない状態。名和町というところでうどん屋「醍醐」を発見してここで夕食をとっていく事にする。(18時・98km)
 メニューを見るとちょっとちょっと高い感じだがまあ問題ないレベル。結局ご飯ものも欲しかったので小エビ天丼(800円)を注文。(どんぶりに小さなうどんが付いているセット)今回ははずれの店が多いのでちょっと心配。「今回は大丈夫だろうか?」「またこれですぐに出てきたら嫌だなあ。とか思っていたが、店は混んでいないのに結構時間がかかって注文したものが運ばれてきた。ちなみにここは手打ちうどんで、このときも店のショウウインドーの中で麺をのばしている。うどんはきしめんみたいに平べったいもので麺の腰もあってなかなかいい感じ。天丼の方も十分満足行く物だった。いやー、よかったよかった。(^o^)
 店に入ってからずっと気になっていたが、店内の中央あたりになにやら変な人形(和服姿の女性人形)が飾っている。支払いの時に
「これは何ですか?」と聞いてみると「ふみちゃんです」との返事。頭の上にハテナマーク状態・・・。(?_?) 「あ、うどんをこねる時に使う足踏み人形ですよ。今も現役で使っているんです。」との説明が付け加えられた。よかったよかった。いきなり名前を言われても困ってしまう。たしかに上半身は人形だが、下半身はマシンのような機械の足が付いているなあ。謎も解けたところで店を出るとまだ雨は降り続いている。霧雨状態だが、濡れるのも嫌なのでカッパを着てから出発。(18時半)
 更に東へ向かい、最初の道の駅「ポート赤碕」に到着。(19時・116km)この辺りにはこの道の駅を含めて3つの道の駅が並んで作られているというところだ。ここは以前来た時に一部が24時間開放されていたと記憶している所だ。他の所は雨をよけるような所がなかったように思うのでここでテントを張るのが一番だろう。早速バイクを止めて道の駅の様子を見に行く。少ししてからハーレーに乗ったライダーがやってきたが、バイクを止めてどっかへ行ってしまった。建物を一通り見て回ると、コンビニの横にあるスペースならテントを張らなくても眠れそうだが、コンビニが閉まるまではのんびり出来ないし、蚊がやってきそうだ。建物の横に少し屋根が出っ張っているところがあるのでここにテントを張る方がいいかも知れない。
 道の駅が静かになるまではベンチにでも座って待っていようかといったんバイクを移動させようと戻っていると、先ほどのハーレーの人がやって来た。「ここで野宿するつもりですか?」と話しかけてきた。この人も同じように考えていたらしく、建物の周りを見ていたらしい。で、結論は自分と同じく建物の横にある屋根の下が一番だろうと言うことだった。
 それなら一緒にテントを張りましょうかということで、早速バイクを移動させテントの設営に取りかかる。お互い慣れたものでどっかのキャンプ場でテントの説明書を見ながら悩んでいる人達のようなことはない。(^_^;; それから荷物も運び込んで、着替えを済ませてやっと一段落。彼は近くでビールを買ってきていたので(クーラーボックスにビールを確保)自分も飲みたくなってコンビニに行ってみるが、残念ながら売っていなかった。仕方ないのでお茶でガマンするとしてつまみだけ買っていく。
 「やはり売っていませんでした」と話すと、「何本か買ってきているので一本どうぞ」と差し出されたのでここは遠慮なく頂くことにする。やはり目の前で飲まれるとちょっと口が淋しい・・・。酒のつまみを食べながら旅の話しに花を咲かせる。
 この人はKさんという50歳くらいの人で名古屋からやって来ているようだ。奥さんと娘と息子の二人の子供を置いて、夏休みを利用して気ままな旅に出ているそうだ。特に目的地も決めずに走っているらしい。さすがに話し出すと話は尽きず、時間はどんどんと過ぎていく。明日は朝早くに温泉に行くつもりだったので22時頃まで話をして先に眠りにつく。結局3時間くらい話していたようだ。時間が経つのは早いものである。
 01 松江城をバックに記念撮影
 02 松江城の最上階から町を眺める
 03 小泉八雲の旧宅の庭園を鑑賞
 04 見た目だけ豪華な日本海定食 味は・・・(T^T)
 05 橋の欄干にあるネズミ男の像と
 06 小エビ天定食
 07 道の駅で一緒になったKさんといっしょに酒盛り ビールごちそうさまでしたm(_ _)m