中国・四国ツーリング

その2 さき・エガボウの子供の顔を拝見


07月28日 231km  山口県 阿武町→島根県 湖陵町
 明け方には結構気温も下がって寒くなってきた。とはいえ寝袋の中に入らないといけないレベルではないが・・・。眠れたのか眠れなかったのかよく分からないまま5時半に起きる。外に出ると朝焼けで空はオレンジ色に輝いており、雲もほとんど無くて天気は良くなりそうだ。早速テントを撤収。テントは若干濡れていたが、タオルで拭く程度で十分だろう。パッキングを完了して出発!(5時45分)
 須佐を過ぎる辺りで6時のサイレンが鳴り始める。相変わらず分かりにくい入り口で「この道でいいのか?」と言う感じだが、一度来ているので大丈夫。案内板を見ながら走って、ホルンフェンス大断層への遊歩道入口に到着。(17km)
 前来た時は人が多くて遊歩道に人が一杯で止めた経緯があるが、さすがにこんな時間にやって来ている観光客はいない。綺麗に整備された遊歩道を歩いていくと、前方に縞模様の切り立った断崖が見えてきた。途中から遊歩道はなくなり岩場の上を進んで行く事になるが、斜めになっていたり、裂け目が入っていたりと結構危ない。こんな所で滑ってカメラでも壊したら目も当てられないからなあ。なんとか下の平らなところまで降りてからカメラの準備。
 空には鰯雲が広がっていい感じ。(^o^) 何枚か写真を撮ったところで、昨日夕日の撮影をしていた時に
マニュアルにしていた事に気が付く。(T^T) なんてこった!まあ、そんなにピントはずれていなかったと思うが・・・。写真も十分に撮ったところで満足してバイクの所に戻って出発。(6時45分)
 国道に戻ってから東へ向かい、道の駅「たまがわ」でいったん休憩。(7時・30km)この後は特に観光地というものもないのでひたすら国道を進んでいくだけ。自分の走るペースは50〜60km/hと遅いのは分かるが、
黄色線とか関係なく抜いていくのはどうかと思うが・・・。こっちではバイクは抜いてもいいという地方ルールがあるのだろうか?(^_^;; 途中から左手に長い海岸線の三里が浜にでる。空も快晴でなかなかいい雰囲気。そこを過ぎてから益田に入る手前で朝食の為ポプラへ。(8時)
 ここでサンドイッチとカレーパンを買っておなかを落ち着ける。今日はお昼にエガボウの実家(エガボウが出産の為実家に帰ってきている)に行くつもりだが、このまままっすぐ行くと早く着きすぎてしまう。で、途中何か観光するところはないかとガイドブックや地図を見てみるが、まともな観光地はなさそう。途中に何か案内でも出ていたらそっちに寄ってみることにしよう。とりあえずさきとエガボウにメールを入れてから出発。この先でガソリンを給油するが(284km/11.7L)
L=106円とかなり単価が高い。まあ、山陰が高いのは分かっていたけどね。
 国道9号線に入り更に東へ。ここからしばらく走ったところに「唐音の蛇岩」という所があるようだ。どんなところかよく分からないが、とりあえず行ってみようと案内板に従って脇道へ。途中から道がかなり狭くなってきて走りにくいし、ホントにつながっているのかと心配になってくる。こんな所で対向車が来たら大変だなあ。やっと駐車場が見えてきたが、ここに車が4台も止まっているところを見るとこの辺りには何かあるのだろうか?(8時45分)駐車場と言っても舗装されているわけでもなくタダの広場でこのバイクだとこけそうでちょっと怖い。
 駐車場に到着する寸前にメールが入ってきたのでチェックしてみるとさきからだった。どうやら8時には到着したみたいでいつでもやってきていいそうだ。
 遊歩道は途中からただの踏み固められた道となって結構危ない感じ。百合みたいな花が綺麗に咲いていてなかなかいい感じ。奥まで歩いていくと「唐音の蛇岩」という標識が建っているところに出たが・・・どうみてもただの岩場にしか見えない。
「これが国の天然記念物?(?_?)」と頭をかしげてしまうが、地質学的には珍しいものなのだろう。(^_^;; なんか無駄足だったと結局花の写真を取りに来ただけのような感じになってしまった。まあどういうものか分かっただけでも良しとしよう。(9時15分)
 浜田を抜けて下府の駅を目指すが、さすがに駅が小さいから道に駅の案内が出ていないかも知れない。(バカにしすぎ?(^_^;;)坂を下っていく途中でここかなという道があったのでそこで曲がってみるがここは県道50号線で違っていたようだ。その先の交差点に「下府駅」と案内板が出ているので今度は大丈夫だろう。橋を渡って下府駅に到着。(10時15分・103km)
 ここでさきに連絡を取りしばらく待つ。下府の駅は無人駅でホームもかなり小さい。しばらくするとスクーターに乗ったさきがやってきたので、あいさつもそこそこにさっそく先導してもらう。しばらく走ったところで前を走るさきが
右のウインカーを上げるがどこで曲がるんだ?と、なんかいきなり壁の方に入っていったと思ったら幅1mくらいの細い道が続いていた。(^_^;; そこを少し入っていき、エガボウの実家に到着。(10時半)
 家にはエガボウ、エガボウのお母さん、親戚夫婦がいた。エガボウのお父さんはこの日は仕事らしい。って今日は平日なので当たり前なんだけどね。話をするまでエガボウのお父さんはほんとに漁師と思っていた。(^_^;; それと10日程前に生まれた二人の子供「拓海くん」が眠りについていた。さすがにまだ目もほとんど見えない状況なのであまり反応はない。お茶を飲みながらしばらくここでくつろいでからさきと食事へ。
 駐車場にはさきの愛車も止まっているが、今回はエガボウの実家の軽で。前にKATUと食事をしたという店に行こうと国道に沿って車を走らせるが、そんな店は見つからない。「見落としてないよねえ。」としばらく道沿いをチェックしながら走っていくが、さすがにこんなに西までやってこないだろう。結局浜田を抜けてしまうまで走ってしまったし・・・。(^_^;; 途中で引き返してもう一度確認しながら走っていくと、もともと店のあった場所には工務店か何かが入っており、つぶれてしまっていた事が判明。なんだよ〜!(T^T) しょうがないので別のレストランへ。
 この店はスパゲッティーが美味しいという事だったので海賊というシーフードスパゲッティーを注文。大盛りも出来るようで
「大盛り(100円)」「バカ盛り(250円)」「大バカ盛り(400円)」の3段階ある。ベースもそれなりに多いですよという事なのでバカ盛りで注文。さきも大盛りを注文する。しばらくしてでてきたが、思ったよりも量が多くておなかも十分に満足。シーフードも十分に入っていて、町の方で食べるものと比べると全く違っている。
 食事を終えて少しくつろいでいるとなんか音がしているのに気が付く。「なんの音だろう?」と思っていると自分の携帯の音だった。あわてて取ってみるが既に切れてしまって誰からかかってきたのか分からない。しばらくするとまた電話がかかってきたので今度は電話に出るとエガボウからだった。そう言えばエガボウの電話番号は知らなかったなあ。なんか急に熱が出てしまったらしく、病院に行きたいのでさきに連絡しようと思ったら家の方で携帯が鳴っていたらしい。(^_^;; ってことで支払いを済ませてすぐに家に戻る。
 家に戻ってみるとエガボウは既に布団で横になっていた。どうやら赤ちゃんを産んだ後にかかりやすい乳腺炎と言う事らしい。さすがに長居するのは悪いだろうという事でさきに見送られて出発。(13時)このあとかなり症状は悪くてしばらくの間大変だったようであるが、何とか無事に復活は出来たようだ。
 近くの観光はパスして国道9号線をひた走る。途中から眠気が襲ってきて洒落にならない状況がしばらく続くが、なんとか耐えながら走り、江津市、温泉津町、仁摩町と進んでいく。温泉津温泉に入っても良かったが、まだ時間も早いので先に石見銀山を観光してから戻ってくるつもりだ。仁摩町に入る辺りから幅寄せしてくるダンプが後ろにやってきてちょっと怖い。(T^T) 道を譲ろうにもあまり道幅もないし、対向車もやってくるしでしばらくあおられながら走っていく。その先の県道31号線に入り、石見銀山方面へ。県道にはいると一気に車がいなくなり、のんびりとしたペースで山を登って石見銀山に到着。バイクを止める場所がよく分からなかったので大森代官所跡に建つ石見銀山資料館の前に止める。(14時15分・154km)
 まずはこの石見銀山資料館(500円)に入って中を見学するが、料金のわりにあまり大した事がない。中には銀精錬方法の説明や、石見銀山に関する資料や文献などが展示され、また色々な鉱石が紹介されているが、なんかあまり展示物が多くないと言った感じ。ちょっと料金が高いだろう・・・。(15時)
 この先に龍源寺間歩という昔の坑道を見学できるところがあるらしい。案内板を見てみるとこの先にある大森の町並み保存地区を抜けて行けばいけるようだが、ここってバイクで入っていってもいいのだろうか?(?_?) 入口には特に進入禁止の標識もないので大丈夫だろうと昔ながらの建物の間に伸びる細い道に入っていく。細いとは言っても車は十分に通れる広さである。
 結構いい感じの通りで、途中に町並み交流センターという無料の資料館があったので帰りに寄ってみよう。何度も分かれ道があるが、案内板が出ていないのがちょっと不安なところ。道なりに走っていくと、軒先に
等身大の人形(和服姿の女性)がおいてある店を見つけてちょっとビックリ。(@_@) なんの店だったかな?
 この先で町並み保存地区は終わって綺麗に整備された駐車場に出る。ここから案内板に従って走っていくが、かなり道が細くなってきた。途中には昔の坑道跡の「〜間歩」と書かれた標識があり、ぽっかりと口を開けているが、網がしてあって中には入れないようだ。しばらく走って、やっと石見銀山・龍源寺間歩の駐車場に到着。
 駐車場には「駐車料金車=500円、バイク=100円」と書かれている。バイクでも料金を取られるのか。まあ100円だったらまだいいだろうと受付に行ってみるが・・・
完璧に寝てるやん!受付の畳の上で完全に横になって眠りに入っているおばちゃんが一人。(-_-zzz 戻ってきて起きていたら払う事にしよう。
 入場券(ガイドブックでは400円となっていたが値上がりして500円になっていた)を買ってから坑道へ。説明を読むとこの坑道は一方通行になっていて、中に入るとそのまま反対の栃畑谷(とちばただに)に抜けて、外の道路を歩いて戻ってこないといけないらしい。出口から駐車場までは650mくらいあるが、まあ仕方がない。でも人がいないんだから戻ってきても良さそうなんだけどね。坑道だったら半分以下の250mくらいだし、中は涼しいので楽なんだが・・・。
 中にはいると奥から風がながれてきていて涼しい。ここから150m位は江戸時代に開発されたところで当時のノミの跡が壁や天井に残っている。当時の雰囲気に近づけているせいか坑道内の照明はあまり明るくない。道幅は1m位で高さは高いところもあるが、かがんで進まないといけないところもある。途中にはひ押し坑といわれる鉱脈に沿って掘り進んだ穴が何カ所も見られるが、思ったよりも穴が狭いので作業した人は大変だっただろう。
 坑道はかなり奥まで続いているようだが、自分が入れるのは150mくらい進んだところまでで柵で封鎖されている。ここからは最近掘られた坑道を通って出口へ。この坑道にはいると外からの風が流れ込んできているのかなんかなま暖かくなってきた。この途中には先ほどの資料館で見た銀山の採掘絵巻が展示されていた。しかしこっちに来るならほんとあの資料館は行かなくても良かったなあ・・・。
 外に出ると一気に気温が上がった感じ。出たところにも小さな駐車場があるので、最初にこっちに来てバイクを止めてから入った方が気分的に楽かも知れないなあ。駐車場までは650mとなっており、距離はいいんだが、暑いのがちょっとつらい。(T^T) なんとか駐車場に戻ると先ほど完全に眠りに落ちていた駐車場のおばさんは起きているようだ。そのまま知らない顔をして立ち去ろうかと思ったが、まあ100円くらいだからいいやと払っていく。これが500円とか書かれていたら知らない顔して出発していたかも知れないけどね。(^_^;;
 先ほど通った大森の町並みに入って先ほどの人形の写真を撮っていく。表の看板を見るとCAFEと出ているので喫茶店なのだろうか?(?_?) 更に先に進み、さっき入ろうとした資料館へいくが、この日は休館日となっていた。残念。大森の町並みを抜けて入口にある駐車場の土産屋へ。何か買おうと思ったが、特に興味を引くものがないので何も買わずに出発。(16時)
 国道191号線にでてから温泉に入るため今度は西へ。一気に温泉津温泉まで走って町の方へと進む。商店街(?)を抜けてから温泉街に入り走っていくと共同浴場が見えてきた。前回来た時は手前にある薬師湯に入ったので、今回はその奥にある元湯に入っていく事にしよう。温泉の前にはちゃんと駐車場もあるのでバイクをそこに入れて、受付のおばちゃんに確認すると「もっと奥に入れて」とのこと。
「後ろに車を止められたら出られないぞ」と思いながらも素直にバイクを移動させる。(16時15分・178km)
 入場料は300円くらいかなと思っていたが、なんと
200円である。中にロッカーはないので貴重品は番台に預けておくようだ。うーむ、なんとも昔ながらのシステムだ・・・。(^_^;; 中に入るとこれまた昔の銭湯そのままという感じで扉のないロッカー、昔ながらのあんま機、ぶら下がり健康機などが置いてある。まだ時間が早いのか他にはお客はいないようだ。
 早速お風呂にはいると、湯船には湯ノ花が層になってこびりついていてちょっと気持ち悪い感じ。長年流れ出しているのでその流れに沿って固まってしまっているようだ。早速体を洗おうかと思ったが、シャワーどころかお湯の出る蛇口もない。ということで湯船から直接お湯をくみ上げて体を洗わないといけないようである。
 湯船は2つあり、それぞれ「熱い」「ぬるい」と書かれている。しかしぬるい方でも42℃くらいあるのではっきり言って両方熱い。(T^T) (熱い方の温度計の表示は45℃とかなっている)水を入れる蛇口は付いていないのでうめるには洗面器で運ばないといけないのかな?(後で知ったが、うめてはいけないようだ)せっかくだからとガマンしながら入ってみるが(もちろんぬるい方)、5分もすると耐えられなくなってしまうので途中で上がって休憩をとりながら温泉を堪能する。脱衣所に戻りほてった体を冷やす。しばらくすると何人か他のお客がやってきたので身体が冷えたところで退散。
 パッキングを済ませてから番台のおばちゃん(78歳)としばらく話をする。ここは源泉をそのままつかっているので温度が調整できないが、循環とかしないから温泉の質はとてもいいとか、源泉そのままの為温度調整はないが、冬はやはりぬるくなるとか、以前大学の教授か何かが日本の温泉の泉質を調べた時にここの泉質は日本で7番目と言われたとか色々な話を聞く事が出来た。ちなみに番台係のおばちゃんは3人が交代でやっているらしい。写真を撮って満足したところで出発。(17時)
 せっかくだから琴ヶ浜にも行ってみようと思って案内板に従って海岸の方へと下る。さすがに平日という事もあり、海岸には海水浴客はほとんどいない。まあ、時間も時間だからなあ。海岸線に沿って道が延びているので、ここを走ってその先から国道に戻ろう。途中砂がたまっているところに注意しながら走っていくと、もう少しで道に出ると言うところで
お店の椅子やテーブルで通行止めになっているではないか。とてもでは通り抜けられそうにないのであきらめて引き返す事に・・・。ここは一般の道路ではないのかなあ?
 国道に出てから太田市まで走り、歩道にバイクを止めてこの後のルートを検討。地図を見ていると近所の人が「どこかお探しですか?」と声を掛けてくれた。特に行くところを探していたわけではないんだが、こういうのはうれしいものだ。三瓶山の温泉の近くでキャンプという考えもあったんだが、天気も下り坂ということなので山の方はちょっとつらいだろう。やはり屋根がある方がいいだろうということで、この先の道の駅で野宿する事にしよう。途中にいい場所はないかと注意しながら走っていくが、特にいいところは見つからないまま道の駅「きらら多伎」に到着。(18時15分)
 おなかも減ってきているのでここのレストランに行ってみるが、前来た時も思った通り値段が高い。さすがにこの値段で食べる気はしなかったので近くのポプラに行って弁当を買ってくる。何も言っていなかったのに弁当のご飯はかなり多めにしてくれていたのはありがたい。(^o^) 道の駅のベンチに座って夕食を済ませ、おなかは十分に満足する。このあと荷物の整理を済ませ、コンタクトも外して寝る準備は完了。しかしすぐ横が海水浴場の上、かなり大きな道の駅なので人が多くてこの時間からテントを張るのは難しそうだ。とりあえず人が少なくなるのを待つしかない。(T^T)
 道の駅の店は19時で閉まったが、ロビーは開放されているようだ。ここにはテレビも設置されていたので名探偵コナンや世界丸見えテレビなどをみてくつろいでいた。天気予報も見てみたが、何とも読めない気圧配置で明日の予想が立たない。雨が降るんだったらテントはつらいんだが、ホテルに泊まるのもなあ・・・。結局21時半頃まで待っていたが全く人が減る気配もなく、あきらめて別の場所を探す事に。なんとか明日の朝までは天気は持つだろうと信じたい。
 出雲の方に走っていくが、道路脇にもパーキングスペースなどは見つからない。「やばいなあ」と思っていると何やら大きな駐車場を発見。どうやらスーパーの駐車場のようだ。ここなら朝早くに出発すれば大丈夫だろう。(21時45分・231km)スーパーの入り口付近にテントを設置し、耳栓をして早々に就寝。(22時)やはりテントを張ると徐々に暑くなってきたが、昨日よりはマシな感じである。
 01 夕べ止まった場所 ほんとにただのパーキング
 02 ホルンフェンスの縞模様の断崖をバックに
 03 下府駅にて さき登場!
 04 ふたりの子供「拓海くん」
 05 坑道の中は涼しいですが、暗いです・・・
 06 元湯の受付のおばちゃん 元気いっぱいでした