南の島へ再び
その7 最後の夜 みんなとのお別れ |
03月06日 0 km 沖縄県 西表島 |
7時過ぎに起きて外を見ると少し晴れ間も見えて何となくいい感じ。(^_^) 今日こそは天気がよくなるのだろうか?いつものように7時半頃から朝食をとって今日の行動を検討する。やはり保護センターやその先の南風見田に行くにはレンタカーを借りるしかないだろう。かわしまさんやくらたさんは別の席で食事をしていたので今日はどうするのかわからない。一緒の席にいたたなかさんがレンタカーを借りるようだったので一緒に借りて観光しようかと言うことになった。 食事を終えてロビーで今日の行動を考えていると、かわしまさんとくらたさんがやってきた。どうやら最初から一緒にレンタカーで観光するつもりだったようだ。あさのさんはこの日は石垣から出航する沖縄行きのフェリーに乗るだけなので、15時くらいの船で石垣に戻ればいいようだ。と言うことで昼過ぎくらいまで一緒に行動するみたいなので、今日は5人でレンタカーを借りることになる。 8時にサザンレンタカーに電話して9時半から車を予約。迎えが来るまでは他のメンバーとロビーで話をしていた。ちなみにヤマネコ先生は今日から陸の孤島の船浮に行くようだ。気に入ればそこで何泊かするつもりらしいので、今日でお別れとなる。昨日まではかなり人も多かったが、今日から数日間は宿泊者も少なくなるようだ。(T^T) 9時半頃にやってきた迎えの車に乗ってレンタカー屋へ。受付を済ませてからいざ出発しようとするとなんと携帯電話がない。(@_@) どうやら送迎の車に乗ったときに落としてしまったようだ。残念ながらすでに送迎の車はどっかに行っていたのでまた後でよってみることにする。 まずは浦内川のほとりにある炭坑跡に行こうと言うことで昨日のフェリー乗り場へ向かう。自分たちはだいたいの有名な観光地を回っているが、たなかさんは西表が初めてなのにいきなりこんなマニアックなところに連れて行って申し訳なかったかもしれない。m(_ _)m ちなみに他のメンバーはもう何回か来ている人かと思っていたらしい。(^_^;; あさのさんは昨日はカヌーでその近くまで行ったらしいが、昨日一緒だったこもださんの話ではここから歩いても行けるらしい。遊覧船乗り場を通り過ぎて奥に進んでいくと舗装道路は行き止まりとなっているが、半分崩れかけた丸太橋の先に細い道らしきものが続いている。何となく行けそうな感じはするが、知らないと普通は入っていかないようなところである。(^_^;; こもださんはよく入っていったものである。(^_^;; 横に浦内川を見ながらうっそうと茂った森の中を歩いていく。しばらく歩いたところで車にカメラを忘れてきたことに気が付いたが、さすがにここから取りに戻る気はしないのであきらめる。(コンパクトカメラだけ運転席にところに置いていた)どうも今日はなんか物忘れが多い日だ。この後も気をつけないといけないなあ・・・。途中から浦内川の支流・宇多良川に入り、30分くらい歩いてやっと廃村・宇多良炭坑跡に到着する。(10時) まず最初に目に入ったのは崩壊しかけているコンクリートの柱。(@_@) いったい何なんだろうと思って進んでいくとその先には赤煉瓦で作られた門みたいなものが並んでいた。さらにその奥に「南の島のフローネ」というアニメに出てきた感じの形をしている大きな木を発見する。しかしよくよく見てみると赤煉瓦の周りにガジュマルの木がまとわりついているようだ。等間隔に並んでいるところを見ると、導水管かレールを通していた橋桁部分に当たるものだろうか?(?_?) あたりにはかなり古い感じの一升瓶やビール瓶が転がっており、朽ち果てた感じをさらに醸し出している。近くをうろついてみると建物の土台跡やため池に使われていた感じの大きなコンクリートの穴、溝の整備された道路などいろいろなものを発見する。かなり町の崩壊が進んでいて、建物のほとんどにはガジュマルの木がからみついている。あさのさんの話ではこの奥には特に他の建物とかはないらしいのでここで引き返すことにする。(11時) 車に戻るころにはなんか天気がかなり悪くなって今にも雨の降りそうなどんより雲になっていた。しばらくしたら間違いなく雨が降るだろう。途中でレンタカー屋に寄って携帯を回収していったが、ちゃんと言っていたはずなのに全く探す気はなかったようだ。(-_-X というより、車を運転していた人はそのことを聞いていなかったようだ。ちゃんと伝えとけよ!(-_-X 送迎の車は止まっていたので中を確認して携帯を発見する。 くらたさんが外にジーパンを干していたようなのでいったんYHに戻ってから昨日行った新八食堂へ。その途中の道に通り抜けることができないかんじで車が止まっていた。もう一台、地元の車も通れなくて止まっている。「ちょっと勘弁してくれよなあ。」と思っていると、その地元の車の人が降りてきてその止まっている車を動かし始めた。おかげで通り抜けることができたが、こっちでは普通のことなんだろうか? 自分は野菜そばを注文し、昨日と同じように割り勘でイノシシの刺身を注文する。注文してから「野菜ソーキそば」と言うものがあったことに気が付いてそっちを注文しておけば良かったとちょっと後悔する。イノシシは昨日と同じような感じでやはり表現はしにくい味である。野菜そばもなかなかいい味で十分においしかった。 そばを食べていると外から激しい音が聞こえてくる。(?_?) ダンプカーが店の前を通っていったのでその音かと思ったが、滝のような雨が降っている音だった。(@_@) まさしく「バケツをひっくり返したような」という表現がぴったりという感じの雨である。(^_^;; タイミングよく店に入ってよかったなあ。くらたさんもジーパンを取り込んでいて良かったねえ。(^o^) もしそのまま干していたら完全にびしょびしょになっていただろう。 みんな食べ終わったところで出発するが、そのときにはだいぶん小振りになっていたので助かった。忘れ物がないように近くを見渡して車のところに向かったが、またもやカメラを忘れていたようだ。どうも今日は大ぼけなことが多い。(T^T)(12時)まあ、3回やったからもうすることはないだろう・・・。(^_^;; ここから一気に走って大原方面へ。しばらく走っていると、またもや激しい雨が降り始めた。ワイパーを稼働させるが、最速にしてもかなり速度が遅くて(通常の中の速度くらい)あまり役に立たない。こわれているのか?さすがに前が見えないとどうしようもないのであまり速度も出せない状態で進んでいくことになる。途中の工事現場を抜けて古見にある野生生物保護センターへ。(12時半) 駐車場に車を止めて館内へ。中には最近のヤマネコ目撃情報(家猫もあり)や、西表の動植物などの資料が多く展示されている。ここでイリオモテヤマネコの剥製(交通事故で死んだヤマネコを利用)は見ることができたが、ほんとに生きているものを見たいものだ。ちなみに入り口に以前交通事故にあって保護した(2000年)ヤマネコの保護期間に撮影したビデオが上映されていたが、保護しているときも一般人は見ることができなかったようだ。 西表島の動植物の説明パネルや動植物の剥製、イリオモテヤマネコに関する資料がかなりの数展示されている。参考文献などもあるのでこれを読んでいたらかなり時間がかかってしまうだろう。部屋の中央には西表の自然をテーマにしたビデオが上映されていた。結局ここで1時間くらい中を見学してから出発することにする。(13時半)しかしここで4時間も時間をつぶしたヤマネコ先生はすごい! あさのさんは船浦からの出航する予定であるが、バスで戻るとすればそろそろ出発しないといけない。係員に船浦のフェリーの状況を聞いてみるとやはり風が強いため欠航になってしまったらしい。ということで、大原港から乗ることになったが、ここまで来ているのでちょうど良かったかもしれない。(一応荷物はすべて持ってきていた)このあとに起こる不幸がなければ・・・。(T^T) ここから大原港を通り過ぎてさらに南へ走り、南風見田(はえみだ)の浜へ向かう。あさのさんは自分たちと会う前にここまで自転車でやってきたそうである。よく走ってきたものだ・・・。(^_^;; そのときは浜まで行ったが、ここにある「忘勿石」を探せなかったらしい。 浜の方に向かっていると、途中に「忘勿石」と書かれた案内板を発見。しかしこの分かれ道のどっちに進めばいいのかよくわからない。(T^T)(案内板の下の方に表示してあったかもしれないが、完全に埋まっていてわからない)ちなみに右はきれいに舗装された道が続いているが、左は舗装されていないかなり狭い道になっている。あさのさんの話では右に行くとその石は発見できなかったらしい。ということで左に進むべきだが・・・「この先ほんとに車で行けるのか?(-_-)」と心配になるような道である。(^_^;; 近くに車を止めるにもスペースがないので、「もうここでいいや」と脇道に入るさらに細い道に置いていくことにした。(もし車がここに入ろうとしたら絶対に入れない感じに車を止めていた) そこから少し歩いて森の中に入っていくと、その先が少し開けていて駐車スペースができていた。なんだ駐車場はあったのか・・・。もう戻るのもめんどくさかったのでそのまま海岸線へ。海岸線に出ると少し日が差してきていた。 海岸線に出たのはいいが、どこに忘勿石があるのかよくわからない。砂浜にはないだろうと言うことで東の岩のある方に歩いていく。岩山を超えて歩いていくと、前方に大きな碑を発見。「こんなに立派な碑なのか?」と思っているとその横に実際に「忘勿石 ハテルマ シキナ」と刻まれた石があった。これが忘勿石か。碑の前で写真を撮ってから引き返す。 時間を見ると14時半とフェリーの出航まで1時間となっていた。まだ少し余裕がある(後で考えるとそんなに余裕があったわけではない(^_^;;)言うことで先ほどの別れ道の反対側の海岸線に行ってみることにした。車を走らせていると道路の上を何かが歩いている。「何だろう?」と思って近づいてみるとそれは亀だった。 とりあえずみんな車から降りて亀のところへ。結構歩くのが速くて山の方に入っていきそうだったが、くらたさんがすばやく亀を捕まえて道路に引き戻す。(^_^;; このあと写真を撮ったり、ひっくり返したりして(犯人はあさのさん)から山に解放。何でこんなところにいたのかは不明である。「天然記念物とかだったらマジでやばいよね」とか言っていたが、後で調べてみるとセマルハコガメという正真正銘の天然記念物でした。(@_@) まあ知らなかったからしょうがないと言うことで勘弁してもらおう。(^_^;; 駐車場はいっぱいだったので問題ないだろうと思われるスペースに車を止めて海岸線へ。空は先ほどよりさらに晴れ間が広がっていた。海岸線には波によって造られた(と思われる)縞模様がきれいにできていてなかなかいい感じ。しばらくここで写真を撮っていたら、すでに15時になっていた。(@_@) まずいまずい・・・。(^_^;; ということであわてて出発することになる。 ここから来た道を引き返して大原のフェリー乗り場へ。(15時20分)出航10分前で何とか間に合った。乗船手続き(というか切符を渡すだけ)をしてから出航まではここで話をしていた。別れは何とも悲しいものである。 その後のあさのさんの足取り(本人からの文章を抜粋−一部修正) あの日、船浦航路の欠航を聞いた時には、「大原から乗船すれば良いのだから、みんなといられる時間が長くなる」とうれしくて仕方なかったですねー。(^o^) しかーし、この海況不良がこの後に襲いかかる悪夢の原因になるとは、このときは夢にも思っていませんでした。(T^T) 大原港で1人別れた後、少しセンチメンタルな気分に浸っていた私を石垣で待ち受けていたのは、「乗り継ぎのフェリー(石垣→那覇)の出港が5時間くらい遅れる」というショッキングな情報でした。(T^T) そして、5時間遅れると飛行機(那覇→羽田)にも乗り遅れるという厳しい現実・・・。いやー、いま思い出しても悪夢ですよ。全日空に電話したら、「予約は変更できても、お手持ちの航空券(団体旅行用のバラ売り券)は使えません」なんて言われるし、「そもそも、1本後の便にしか空席がない」とか言われ焦りまくりました。(T^T) 石垣→那覇を飛行機に切り替えて、その日のうちに那覇入りすることも考えたのですが、結局は、那覇→羽田の飛行機を1本後の便に「ただ」で変更してもらい、出港が遅れるフェリーへの乗船を決めました。(粘り強い交渉をしているうちに、石垣→那覇の最終便に間に合わない時間になっていた)フェリーは5時間半遅れて、23:30に石垣港を出港。その船には、いるもて荘で知り合ったいとうさんやその他の知り合いも乗っていたので「それなりに」楽しく過ごしましたけど、内心はドキドキもんでした。(-_-) 船会社のおっちゃんに、何時に那覇入港ですかって聞いても「12〜13時くらいですかねー」っていたってアバウト・・・。飛行機は、予約変更後でも14:15の便だったので、なかなか不安な一夜でした。 翌日、12:45那覇新港入港。もちろん(?)、入港前にタクシーを予約しておいて、船の横にまでつけてもらっていました。私ともう1人知り合った人の2人で那覇空港まで直行! 空港までは以外とはやくて、13:10ごろには空港に到着しました。搭乗手続は以外と余裕で、買い物をするくらいの時間もありました。いやー、疲れました。飛行機にのって、始めて旅を振り返る余裕が戻ったって感じでした。他のみんなは、きっともう少し素敵な(?)旅のフィナーレだったんでしょうねー・・・。 ちなみに、再会したいとうさんは、「ちゃんと」スカイメート会員になってましたよ。(^_^;; 証明写真は石垣でとったそうです。 あさのさんを見送ってから近くの郵便局へ。(郵便局はこの島には2軒しかなく、YHのある船浦にはない)かわしまさんとくらたさんが切手とかを買っていたようだ近くにスーパーがあったので今日の夜のつまみを買い出ししてから出発。 途中で仲間川に沿って川をさかのぼってみたが、川とは違う方向に続いており、全く別の方に走っていくことになった。どうやら川に沿っていく道はないようだ。この途中の畑の一角にヤシの木(高さ5m位)みたいなものが栽培(?)されていた。幹の途中から場違いな感じに枝が伸びて赤い実がいっぱいなっていて変な感じ。「この実は食べられるのだろうか?(?_?)」と思ったが、さすがに食べる気はしない・・・と思っていたらくらたさんは味を確かめていた。「うーむ、チャレンジャーだ!」(@_@) ちなみに味は全くなかったらしい。結局なんだったのかは不明である。 ここから少し北上したところの駐車場にいったん車を止めて潮が引いてしまっている干潟へ。なにやら小さなものがうごめいている。何だろうと思って近づいてみるとミナミコメツキガニの大群だった。近づいていくと一斉に隠れていなくなってしまう。最後にこの大群が見れて良かった良かった。(^_^) この後は天気が悪くなって雨も降り出したこともあり、どこにもよらず一気に戻ることになる。ガソリンスタンドでガソリンを給油してからレンタカー屋へ。(17時15分)ほぼ予定通りの到着となり、車を返却してからYHに送ってもらう。 お風呂に入ってさっぱりしてからロビーでビールを飲んでくつろぐ。天気があまり良くなかったのは残念だったが、十分に観光することができて満足である。(^o^) 今日は一気に泊まり客も少なくなっていて、新たにやってきた人も含めて昨日の半分くらいしかいない。 18時半頃から夕食時間となったので食堂へ移動。席について食事を取っていると、遅れてやってきたくらたさんが「ココ開いてる?」といって他の場所から料理ごと移動してきた。おいおい・・・。「レンタカー仲間じゃん!」って・・・。(^_^;; 夕食の後はいつものようにロビーで宴会となる。いつものようににしのさんもやってきた。今日やってきた人がほとんどだが、ほとんどが2泊しかしないようである。同室のいまにしさんはまだどうするか決めていなかったようなので、みんなで村田自然塾のピナイサーラの滝ツアーを進めておいた。21時から食堂で宴会。酒のつまみはお菓子や豆腐などいろいろな差し入れがあって十分だった。 このとき一緒に飲んでいたくちいしさんという人は「今日イリオモテヤマネコを見たんですよ」と言っていた。話を聞くと、船浦のフェリー乗り場で雨宿りをしているとヤマネコがやってきたので1時間くらい抱いていたらしい。抱いていたと言うことを聞いて「それって単に家猫と違うん?」とみんな思ったようである。(^_^;; 結局この日は0時まで飲んでから就寝。最後の夜を十分に楽しんだ。 |
01 いかにも廃村って感じです 02 今日の昼食の野菜そば 03 イリオモテヤマネコの剥製と 04 忘勿石の碑の前で記念撮影 本物はこの碑の横にあります 05 天然記念物だったセマルハコガメ 06 砂浜にて 07 あさのさんの見送り 08 夜の宴会 いつものように酒を飲んで楽しもう!! |