2001 北の大地 北海道へ

その11 愛とロマンの8時間コースを歩く


07月29日 0km  礼文 桃岩
 8時間コースに行くメンバーは5時10分に起床であるが、ヘルパーに起こされるより早く5時頃に目が覚めた。さっそく出発準備を整えてから朝食をとる。今日は8時間コース20人、4時間コース6人にトド島見学がいる為かなりの人数になるようだ。リーダーグッズ(懐中電灯・地図)と水筒を受け取って出発準備完了。空には薄雲がかかっているくらいで結構天気は良さそうな感じである。(^_^)
 6時10分に8時間コース組はブルーサンダー号エース、他のメンバーはスリーナイン号に乗り込んで香深の町へと向かう。出発の時はいつも通りかけ声をかけないと動かないが、まだ朝早い為、小さな声で「発車オ〜〜〜〜ライ!!」
 さすがにこのトラックに20人以上乗り込んでいる為、狭くてしゃれにならない状態。バス停に着くまで自己紹介をする。ただこんなに一杯の人数に自己紹介されても覚えられるわけはない。約15分くらい車に揺られてフェリーターミナル前のバス停に到着。6時50分にバスに乗り込んで出発する。出るときまではいい天気だったが、走っていると山の方に雨雲がかかってくる。ちょっと天気が悪くなるかもしれないなあ。バスに揺られて1時間、7時50分にスコトン岬に到着した。
 あほ組のメンバーは11人。まずは先端まで行ってスコトン岬の碑のところで記念写真。8時にスコトン岬を出発してまずは舗装道路を歩いていく。途中の星観荘から利尻YHで一緒だった白髪のおじさんも合流した。この人は結局そのままもも組と一緒に歩いてYHに泊まったようである。
 途中から尾根に沿った遊歩道(単に山道とも言うが・・・)になり一列になって歩いていく。黙々と歩いていくと、最後はかなり急な上り坂になる。海面から一気に200m近く登る為かなり急な道になっているのである。がんばって階段を登り、なんとかゴロタ岬に到着した。(9時)観光案内の時に「男性諸君はここの階段をウサギ跳びで登って体力があることをアピールすること」とか言っていたが、あまりのしんどさにそんなことはすっかり忘れていた。ここでひとまず休憩。
 ゴロタ岬を今度は一気に下って海岸線へ。この辺りの海岸線に穴の開いた貝があるということで海岸線へと降りてみた。案内の通り、浜辺には穴の開いた貝が山ほど落ちている。聞いたところによるとある種の貝が中身を食べる為に貝の殻を溶かして開いた穴らしい。しかしそれにしても数が多いなあ。しばらくみんなで貝拾いに興じる。浜辺には昆布もいっぱい落ちていたが、
おもむろに昆布を拾ってかぶりつく人が数名・・・。「密漁や〜〜〜!!」
 途中からまた急な登りの遊歩道になってひたすら坂を上っていく。このときに少し足をひねってしまったようで、このときはよかったが、後になって・・・。(T^T) この後、一気に丘を降りて車道へ。そこから少し歩いてから澄海岬の入り口に到着した。(10時半)ここの店に入ってしばらく休憩してから、みんなで展望台に行く。写真を撮っているとバスの団体さんがやってきて一気に人口密度が高くなった。店に戻ってみるとここにも多くの人がごった返していて行列ができていた。メアラニさんはアイスを買おうとしていたが、おばちゃんの団体に割り込まれて購入をあきらめたようである。お母さんはここまででかなりまいってしまっていて、断念するかどうか悩んでいた。(10時50分)
 この後また山道に沿って山登り。しばらく歩くと農道に出て歩きやすくなった。天気がよければかなり眺めもいいんだが、相変わらず曇ってしまっている。しかも進む方向の山はどんより雲・・・。ここからは道が狭いこともあり、ほとんど会話もなくただ歩いていくだけ。そういえば前回歩いたときもそんな感じだったなあ・・・。林を抜けると山の斜面に沿った道になって展望は結構いいが、足を滑らすと落っこちてしまう感じになる。途中で崖崩れが起きているところもあった。途中の水場で少し休憩を取りながらひたすら歩き続け、やっと昼食の場所に到着した。(13時)
 昼食の場所は見晴らしのいいはげ山で、だいたいこのコースを歩く場合はちょうど昼食時間にここにやってくる感じ。大部分の人はYHで作ってもらった圧縮弁当を食べる。圧縮弁当とは箸が刺さらないくらいにご飯が圧縮され、その上に
ほっけ、昆布、伊勢エビ、のりが圧縮されまくってすっごい小さくなってしまった弁当のことである。このためほっけなどはまるでちりめんじゃこみたい、伊勢エビも小さなエビみたいに見える。何とかお腹も満足してからしばらく休憩を取る。出発する頃になってもも組のメンバーもやってきた。お母さんはかなりダウンしている状態でマジでやばそうである。
 林の中をしばらく歩くと急に視界が開ける。ここが砂走りと言われているところで崖の斜面に砂がたまっているような感じの所である。愛とロマンの8時間コースで最大の山場である。観光案内の時の説明内容は以下の通り。(^_^;;

まずここに来たら女性陣は怖がってください。恐くなくても怖がった振りをしてください。
そこで男性陣はすかさず目当ての女性に近づいて「お嬢さん、お手をどうぞ」といって手をさしのべてください。
そして手をつないで一緒に降りると愛が芽生えます。


 というところであるが、まあそれを実践する人はいなかった。ここを降りると一気に海岸線に出ることができる。この後は海岸に沿ってひたすら歩いていき、やっと宇遠内(ウエンナイ)に到着した。(14時半)
 しばらくすると後ろからもも組も追いついてきた。お母さんは完全にグロッキー状態でここでリタイヤするらしい。ここからリタイヤの場合は船で香深の港まで送ってもらうしかないが、なんと料金5000円とかなり高い。でもさすがに歩けなくなった人にとってはお金のことは言っていられないだろう。後で飲む為にここでビールを購入してから14時45分に出発する。
 以前はここからずっと海岸線に沿って歩いていくルートだったが、現在は通れなくなっているのでこの先から山道を抜けて礼文林道に出るルートに変更になっている。海岸線から一気に山を上っていくルートの為かなり坂がきつい。
 坂を上っているとおやじともりいさんはかなりペースがダウンしてきた。礼文林道(15時45分)に出たところで後ろからやってきている二人を待つ。5分くらいみんながやってきたのでしばらくここで休憩を取っていく。おやじはかなり疲れが来ているようで顔がマジで疲れまくった表情だった。でもカメラを向けると笑う事が出来ると言うことはまだ余裕があるのだろうか?(^_^;;
 礼文林道を歩いていくが、天気がよくないこともあり、眺めはあまりよくない。途中で植物保護区という場所があったのでやっと群生地にやってきたと思ったが、それにしては咲いている花が少ない。群生地でこれかとみきさんは結構ショックを受けてしまっていた。(T^T)
 そこからしばらく歩いていくとなにやら小さな小屋が見えてきた。そういえば貰った地図には群生地にトイレがあるようになっていたなあ。ということは先ほどの場所は全く別の場所だったのだろう。一部枯れてしまっていたが、まだきれいに咲いている花も残っていて、確かに群生地という感じに咲いている。ここで少し花を観賞してから出発。
 群生地をすぎて歩いていると一台の車が通りすぎていった。おもむろにみきさんが「あ!!」と大きな声を上げたので中を見てみると後ろの席に娘の姿が。後で聞いてみると宇遠内をすぎてから足をくじいてしまったみたいで歩けなくなったらしい。とりあえず林道まで出てから通りかかった車に乗せて貰ったようだ。なんかうらやましい気分を受けながらひたすら歩いて17時15分にやっと舗装道路に出ることができた。
 なんか少し雨がぱらついてきたが、何とか持ってくれることを祈りつつ歩いていく。途中で足をひねってしまったのがここに来て痛みを伴いだしたが、何とか着くまでは持ちそうだ。(T^T) 桃岩タイムトンネルを抜けて坂を下っていき、桃岩荘の看板のところでみんながそろうのを待つ。
 坂を下りていくと初めは屋根の上でヘルパー達が旗を振って出迎えてくれていた。しかし雨が降ってきた為、途中で下に降りてきた。17時45分に到着して出迎えの踊りをしてやっと宿へ。リタイヤした母娘はもう宿に到着してみんなの帰りを待っていた。
 たなかさんとみきさんは予定通りフェリー乗り場で野宿すると言うことで、香深まで行かないといけない。車で送ってくれるように頼んでいたが、やはり決まりなので送ってもらうことはできないようである。とりあえず坂の上までは送ってくれるみたいなので、そこから順番に自分がバイクで送っていくことにした。
 預かっていたリーダーグッズを返して水筒も返さないと行けないが、水筒は食堂の女ヘルに返さないと行けない
。夜のミーティングで返すときに「あなたの為に歩きました!!」と片膝ついて返すようにいわれていたので、これを実践する。(^_^;; 水筒を持っていくと誰に返すといわれたのでやはりここはアニキを指名。早速ご飯を食べてからあわててお風呂にはいってさっぱり。
 19時20分からミーティング開始の合図が始まり、ミーティングが開始された。足を痛めていたのに踊りに熱中してしまったせいで足がさらに悪化してしまった。(T^T) 今日の寸劇は北斗の拳だった。歌の時間の後にリーダー、サブリーダーは前に出て一言挨拶をして「ぎんぎんぎらぎら」の踊りをやらなければならなかった。
 21時半過ぎにミーティングが終了したので、みんなで住所交換をしてからしばらく話をする。ヘルパーの人達と話をしたりしていると就寝時間が近づいてきたのであわてて寝る準備をしてから22時半に就寝。さすがにこの日は疲れていたせいか布団にはいるとそのまま夢の世界に落ちていった。
 01 スコトン岬
 02 ゴロタ岬 立ち入り禁止の柵を越えて
 03 落ちていた昆布にかぶりつくお母さん
 04 スカイ岬
 05 農道の途中で 休憩中・・・
 06 山の斜面にある小さな小川で小休憩
 07 砂走りを一気に駆け下りる
 08 疲れ果てていたが、カメラを向けると笑顔になる
 09 群生地に咲いていた礼文うすゆき草
 10 桃岩YHの看板の前で カメラの角度が悪くもりいさんが写っていない・・・