2000/07 モンゴルへ

その2 一面草原の中を・・・


07月23日(2日目)   移動距離 202 Mile   ウランバートル→エルデンダラー
 寝付いた頃はかなり暑かったため、布団がじゃまになっていたが、明け方は寒くなってきた。おかげでどうも睡眠不足な感じである。(T^T) 4時半頃からベットの上で起きたり眠ったりの繰り返しだった。6時半に起きて出発の準備を整える。昨晩書いた手紙を送ってもらうためにフロントに出すことにした。1通につき1ドルである。7時半にみんなでホテルのレストランに行って朝食をとった。朝食はバイキング形式で、ピラフ?(みたいなご飯)、サラダ、目玉焼きなどを食べる。その後部屋に戻ってライダーの格好になってホテルをチェックアウトする。ちなみに夕べ飲んだミネラルウォーター代として1.5ドル取られた。
 外は結構肌寒い・・・。やはり夜と昼の温度差が結構あるようだ。ロビーでしばらく待っているとAさんがやってきたのでバスに荷物を積み込む。お店に行く途中で、エーデルワイスホテルにより今日の昼食用に弁当を購入していった。しばらく町中を走ってお店に到着。表に自分たちが乗るバイク(セロー)が4台並んでいた。
 バイクは見た目程度がいい感じである。はじめはフォークなどが曲がっていたりしていること覚悟していたんだが・・・。(^^;; 適当にバイクを選んで乗るバイクを決める。このうち2台が後輪のタイヤの目がほとんどなくなっていた・・・。この後、ドライバーのSさんから今回の旅行についての説明を受ける。今回のスタッフはドライバーのSさんとEさん、コックのTさん、通訳のAさんで、Aさん以外は英語も日本語もほとんど分からない。このため普段はモンゴル語で会話しているため自分たちには理解できない。Aさんはすごい流ちょうな日本語をしゃべる人で日本人といってもおかしくないくらいである。説明もそこそこに9時頃に出発する。
 ウランバートル市内では車2台に挟まれて走っていくことになった。先導車はハイビームで、サイレンを鳴らし、警告灯を回しながら走っていく。
途中にいる車を警棒で止めながら進んでいくわ、信号なども無視して進んでいくわ・・・。いいんだろうか?(^^;; 人はあまりいなかったが、サイレンを鳴らしているせいもあり、みんな振り返ってくる・・・。町の中を走っているときにスピードメーターを見ると40を表示していたのでペース遅いなあと思っていたらマイル表示だった。実際は60km/h程度の速度である。
 郊外に出てからは舗装道路に沿って南に向かって走っていく。郊外に出るとすぐに周りは草原が広がっている。車2台に挟まれて25マイルほど走った辺りで道路脇のダートに入っていく。ほんとに草原の緑と空の青しか見えないすばらしい景色である。途中で休憩をとる。(30マイル)ここから先は道があれてバイクの方が早いため、先に走っていいようである。ただし分かれ道では待っているようにと注意を受ける。遠くに羊の群が見える以外は全部草原。うーむ、本当に何もない・・・。山も草原がそのまま高くなっている感じでいい感じ・・・。 ひたすら続くダートを走っていき、分かれ道でサポートカーの到着を待つ。生井さんは近くの山にバイクでのぼりに行ってしまった。
 その先に高台になっているところがあり、みんなが止まっていた。(50マイル)石を積んだ小さな山があり、青い布が巻かれ、山の上には羊の頭骨が置かれていた。これはオボーといわれるもので小高い山や峠でよく見かけるものである。土地の守護神を祭るみたいなものらしい。なんか賽銭見たく、お金も置いていた。これって誰が回収するんだろう?それともそのままなのかなあ?ここからの眺めはとてもいいものだった。
 みんなの後について走っていると、途中のゲルで子供達が手を振りながら走りよってきた。(60マイル)バイクを止めて写真を撮ろうと思ったが、言葉が通じない。はじめはなかなか近づいてこなかったが、最後はバイクの所で写真を撮ることができた。何かあげようかと思ったが、あげるものが何もない・・・。この後もこういうことがたくさんあり、飴やお菓子などのちょっとした物を買っておけばよかったと後悔することになった。写真を撮っていたせいで一気に遅れてしまい、後を追いかけるがなかなか前に追いつかない。
 途中でサポートカーを追い抜いて走っていくと前方の分かれ道でみんなが止まっていた。(70マイル)なんかバイクの数が多いなあと思っていたら、地元のバイクが一緒に止まっていた。サイドカー付きとはいえ一台のバイクに家族(?)6人が乗って移動しているようである。ここでしばらく休憩をとることになった。
 写真を撮ったり話したりしていると、おもむろに小さなポリタンクを出してきた。何かと思ったら馬乳酒が入っているようである。コップを出して早速味わってみるが、ここでお腹をこわしたら大変と思い、なめてみるだけにとどめた。ほとんどヨーグルトジュースという感じで、アルコール分は全く感じなかった。
 70マイルをすぎた辺りから、ダートの土が細かくなり、巻き上げる砂埃が多くなってきたので車間をあけて走ることにした。遠くに見える山は陽炎のため浮いて見える。やはり相当暑いんだろうなあ。走っているとそれほど暑さは感じないんだが・・・。87マイル走ったところで、ガソリンスタンド(バヤンウォンジュール)に到着、ガソリンの給油を行う。ここには地元の人たちも給油に来ており、ロシア製のバイクが止まっていた。モンゴルでは車は韓国製、バイクはロシア製が多いようである。
 ガソリンスタンドを出発して走っていくと、前方に突然山が見えてきた。(93マイル)先ほどまで見ていた山は草原がそのまま続いてできている山みたいだったが、ここで見えているのは本当に「山」という感じである。ここで昼食にしようと思ったが、Aさんがもう少し先まで行ってから昼食といって走っていったため、追いかけることになった。
 出発して追いかけていくと、1マイルほど走ったところで草原の中に車が止まっていた。(94マイル)どうやらちょうど1時になったのでここで昼食のようである。バイクを止めてやっと一息つくことができた。昼食の時間は距離ではなく、時間で決めているようである。前回のツアーでは先ほどのガソリンスタンドの手前で昼食になったそうだ。写真とか取っていたからペースはかなり遅いと思っていたが、そうでもないようである。
 昼食はホテルで購入した弁当で、組み立て式のテーブルを出して食事をとることになった。メニューはチキンにご飯、サンドイッチとキュウリ、トマト丸ごと一個。キュウリのぶつ切りがそのまま入っているのには驚いたが・・・。飲み物は紅茶だけで、ご飯に紅茶の取り合わせは違和感があったが、旅の途中で慣れてしまった。
 出発するが、この辺りは分かれ道が多いと言うことでサポートカーに先導してもらう。途中にヤギの群がいたのでその中を突っ切っていかなければならなかったが、行動が読めなくて結構怖い・・・。一本道になったところでサポートカーを追い抜いて一気に走っていく。109マイル付近で他の人が止まっていたのでここで休憩をとる。サポートカーを待っていたが、そのまま通り過ぎていってしまった。頼むけ休ましてくれ〜〜〜。(T^T) 先に行かれたのでしょうがないので追いかけていくしかない。
 やっと130マイル走った草原のど真ん中で休憩となった。自分と特に竹田さんのバイクの後輪タイヤがほとんどすり減って目が無くなっていた。この先のダートではかなり苦しくなるため、交換してもらうように依頼する。こっちではこの状態でも十分走っているみたいで、なかなか納得してもらえなかったが、説得の末、交換してもらうことになった。ゆっくり走れば問題ないと行ってもそれじゃおもしろくないもんなあ。この先の休憩の時に交換すると言うことにして出発することになった。
 草原の中をひた走っていき、ちょうど1時間たったところで休憩をかねてここでタイヤ交換をするらしい。(154マイル)交換したのはNTさんのバイクの後輪タイヤ。待っている間、入れてもらったコーヒーを飲んでくつろいでいたが、これだけ待っていると逆にだれてしまいそうである。タイヤ交換が終わったところで出発。
 途中から何本もの道がきれいに並行しているところになった。みんなそれぞれ別の道を走っていく。まるでミニ四駆のレースみたい・・・。(^^;; しばらく走っていると左手の方に門みたいなものが建っているのを見つける。気になったので道を横切って門の所に行ってみる。(178マイル)何か文字が書いてあったが、何とかいてあるのか分からない。これはエルデンダラーの町の門と言うことだったので「エルデンダラーへようこそ!」とでも書いてあったんだろう。
 門を後にして町の方へ走っていくとみんなが走っていった方向と違う方向に進んでいってしまっている。しかし道を横切れなくなったためそのまま進んでいく。町の手前でみんなが待っているところに向かって走っていった。この町の郊外で一度休憩をとる。(17時30分)今日のキャンプ地はここから少し走ったところらしい。町の中は危険なのか車2台に挟まれて走っていくことになった。
 少しといっていたが、キャンプしたのは30マイルくらい走ったところだった。サポートカーがおもむろに道路から草原の中に入っていって丘を登り始めたので自分たちも付いていくしかない。途中が砂地になっていてスタックしそうになったが、何とか無事に通過することができた。そのまま草原の中を走って丘の中腹で停車、ここが今日のキャンプ地らしい。もちろん周りに電気などあるはずもなく、トイレや水場も何もないただの草原である。
 日が長いためまだ明るいが、もう6時半である。砂埃がひどかったこともあり、さすがにみんな泥だらけになっている。えいこさんはブーツもジャケットも新品だったのにもう年季が入った感じにまでなっていた。早速テントを張ってキャンプの準備を始めることになった。自分以外はみんな自分のテントを持ってきていたのでそれぞれ自分のテントを車から降ろしていたが、自分は持ってきていない。最悪昔ながらの三角テントかと思っていたが、骨の部分が一部壊れているとはいえ結構立派なテントだった。
 Aさんも手伝ってくれて最初にテント設営を完了する。早速荷物をテント内にうつしてモトパンブーツを脱いでやっと落ち着く格好になった。AさんとTさんは車の中で、SさんとEさんはシートをひいて外で寝るらしい。
 今日はお風呂がないのでウェットティッシュで簡単に体を拭いてすっきりさせる。まあ、あんまり汗をかいていないのでよかったが・・・。しかしウェットティッシュは持ってきて正解だった。夕食の時間までは近くを散歩したりしていた。
 しばらくしてテーブルを設置して夕食となった。メニューはパンに牛タンの薫製、牛肉のフライ、キュウリ、オレンジである。飲み物はやはり紅茶だけである。夕食の途中で座り方が悪かったのか、テーブルが壊れかけてこの後まともに使えなくなってしまった。空はかなり曇ってきていたので今日の夕日の撮影は無理みたいである。途中、西の空の雲が少なくなっていたので結構期待したんだが・・・。食後はみんなといろいろと話をしていた。途中でえいこさんとNTさんは遠くにいた地元の遊牧民と話をしていたようである。ただ、本に書いてあるように発音しても言葉が通じなくて困ったようであるが・・・。
 陽が落ちてしまうと明かりが何もないため本当に何も見えない・・・。遠くで時々ライトが点灯するが、いったい何だったんだろう。近くにゲルが数軒建っていたのでそこの人たちの明かりだろう。kanさんが持ってきた電気ランタンはラジオもついていたのでTさんが面白がって地元のモンゴル放送を聞いていた。kanさんはそうそうに就寝。自分も11時頃にテントに入って就寝。この後、えいこさんが暗闇の中で
迷子になってしまったらしい。(^^;; NTさんがライトで合図してくれたおかげでテントの所まで戻ってこれたそうであるが・・・。
 途中から雲も少し晴れてきていたので一部星も見えていたようである。そうして深い眠りに落ちていったが、夜中の2時半くらいに雨が降り出した。NTさんのテントは上部がネットになっている上、フライネットをしていなかったためあわてて設置していたようである。(T^T) ドライバーの二人もあわててテントを設置していた。自分は半分寝ぼけたまま外から聞こえる声を聞いていただけである。結局すぐに雨はやんだが・・・。夜中にテントのばたつく音が足音のように聞こえて誰か来たのかと思って結構怖かった。(*_*)
 01 出発前(提供えいこさん)
 02 ひたすら続く草原
 03 高台からの景色
 04 走り寄ってきた子供達 怖がっているのかなかなか近づいてこなかった
 05 このバイクに6人?
 06 昼食メニュー
 07 大草原の中で昼食
 08 エルデンダラーの門?
 09 キャンプ地について 一日でもうぼろぼろである