隠岐・能登半島ツーリング

その1 雨の予報が一転晴れてきた


06月20日 自宅→島根県 松江市 383km
 夜明けと共に出発しようと考えていたんだが、ほとんど準備していなかったこともあり、思ったよりも準備に時間がかかってしまった。(ToT)まだ雨は降っていないが、いつ降るかも分からない天気なので完全防水対応をしてから出発。(5時40分)
 出発するとすぐに霧雨になってしまった。まあ、降ると言っていたからいいんだけどね。でも出来れば降らないでほしかった。(^_^;; 給油をすませて、引野から都市高速へ。春日インターから真っ直ぐ関門トンネルを抜けて山口へ。ここ最近は日本海側の海岸線を走っていくことが多かったんだが、今回は久しぶりに山口市を抜けていくつもりだ。
 国道2号線で山の中を進んでいくが、数年ぶりに通ると道が拡張されていたり新しい道が出来ていたりしている。でも新しい道はどうつながっているのか判らないので(自分の地図は古いので載っていない)素直に昔の道を通っていく。山口市付近で脇道に入り(いつも大学に行くときに通っていた道)大学の方へ。やはりこの辺りもだいぶん変わってしまっているなあ。なんか雨も上がってしまっていたので、途中でバイクを止めてオーバーブーツとグローブは脱いでいく。
 ここから温泉街の通りを抜けてから国道9号線へ。雨が降るとか言っていたので途中の観光はしないで一気に走っていくつもりだったが、天気も落ち着いているので久しぶりに瑠璃光寺にでも寄っていこうかな。途中の案内板に従ってお寺の駐車場に到着。ここに来るのは大学の時以来かもしれない。(8時10分・116km)
 境内に入るのは有料かと思っていたんだが、無料みたいだ。なんかお金を払ったような記憶があったんだが気のせいだったかな。境内にはいるとすぐに五重塔が見えるが、やはり夜にライトアップされたものの方がいい感じだ。まあ、テレビとか写真でしか見たことはないんだけどね。池の手前から写真を撮っていると団体客がやってきていきなりうるさくなってきた。失敗したなあ・・・と思ったら団体客はなんか反対の方へと進んでいった。あっちに何かあるんだろうか?後で行ってみよう。
 本堂の前に寺に関する説明があったので読んでみると、ここはもともと大内家の菩提寺として建てられた高積寺があったところらしく、五重塔もその時に建てられたもののようだ。江戸時代に寺が萩に移されたが五重塔はそのまま残り、そこに瑠璃光寺が移ってきたらしい。五重塔を移設するまでの財力がなかったのかなあ?瑠璃光寺の五重塔と言っているけど、正確にはちょっと違うんだなあ。
 団体客が戻ってきたので入れ替わりにそちらに向かう。案内を見ると
うぐいす張りの石畳」とか「萩藩毛利家墓所」とか書かれている。ウグイス張りの廊下は知っているけど石畳って?( ̄~ ̄;) ウーン 石畳から音が聞こえるんだろうか?うーむ、気になる・・・。
 案内に従って歩いていくと石畳のところにやってきたが、別に石から音が聞こえるわけではないなあ・・・。近くの説明文を読むと「この辺りで手を叩くか、強く足踏みすると美しい音が返ってきます」と書かれていた。ちょっとやってみようと手を叩くと反響してこだまが返ってきた。うーん、ウグイス張りと言うより鳴き竜の方だな。なんでこれがウグイス張りなのか理解はできない。(;-_-;) ウーム 人為的にしたものではなく、構造的にこうなったみたいだ。奥にある毛利家の墓所を見てから境内に戻る。
 一通りみるところは見たのでそろそろ出発しよう。雨は降っていないんだが、まだ曇り空なのでカッパを着ていった方がいいだろう。(8時45分)
 国道に戻って走っていくと町から離れて山の中に入ってきた。以前自転車旅行したときに、車を追いかけながら一気にこの坂を下っていったなあ・・・。いいペースで走っていると前方に警察官の姿が!?なんでこんなところで道路の誘導をしているんだ?と思ったら車の事故みたいだ。なんでこんなところで事故っているんだろう?別になにがあるわけでもないのにねえ。
 途中から徐々に天気が悪くなって雨が降ったりやんだり。と言うより雲の中に入ったと言った方がいいかもしれない。真っ白!!(ToT)しかも気温も下がってきてかなり寒いし・・・。山に入った頃は16℃と出ていたのに温度表示があるたびに
15℃、14℃と下がってきているし・・・。さすがにちょっと疲れが来たので道の駅・願成就温泉へ。(9時35分・159km)
 道の駅にあるお店ではリンゴが有名なのかアップルケーキとかが売られているんだが(こんな天気なのにお店の人は結構多い)、
バスの客には声をかけているが自分には声をかけてこない。まあいいんだけどね。近くの案内板を見ると「静御前の銅像」とか書かれている。なんでこんなところで静御前が出てくるんだ?なんか関係ある土地なんだろうか?もともと京都の人で、その後鎌倉に行って子供を産んだ後は消息不明になっていたのでいろいろとその後の創作伝承がありそうだからその一つかなあ?(後で調べたところ尼になった静御前が浮世から身を隠すように母や侍女と庵寺そうけ(笊笥)庵でさびしく晩年を暮らしたという言い伝えがあるらしい)まあ、先日の大河ドラマにあやかって建てられたものだろう。さすがに気温が低くなってきたのでスウェットを着ていくことにする。
 やっと津和野までやってきたんだが、雲が立ちこめていて津和野の市街地が見えない。普段だったら道路から町並みが見えるのにねえ。せっかくだからちょっと寄っていこう。鳥居をくぐって坂を下っていくとやっと視界が開けてきた。まずは駅まで行って観光地をチェックして、ついでに源氏巻きを食べていこうかな。できればお店で食べていきたいんだけど・・・。案内に従って津和野駅へ。(10時10分)
 山の間に延びる細い歩道を歩いていくと小さな聖堂が見えてきた。これがマリア聖堂かな?最近になってちょうど知ったんだが、明治時代になってもキリスト教禁教令が出ていたのでキリシタンの弾圧があったらしく、ここにも長崎のキリシタンが送られてきて改宗を迫られたようだ。
 聖堂の中を見ているとシスターがやってきてこの聖堂の説明を始めた。「ここの聖堂のステンドグラスは当時のキリシタン弾圧の様子が描かれているんですよ。・・・すぐそこに復元された物がありますが、三尺牢という小さな牢屋に入れられていた方がマリア様の姿を見たり、小さな子供が『キリスト教なんて嫌いだっていったらこのお菓子をあげるよ』と言われたけど、天国の味の方がもっと甘いといってキリスト教を捨てなかったんですよ。・・・キリスト教を捨てた人はその後がんばっている人に差し入れをして援助したので、キリスト教が認められるようになった後にまたもとのキリスト教徒に戻ることが出来たんですよ。・・・」などなど当時のキリシタンへの拷問の様子(三尺牢や氷責め、減食など)やこの聖堂が建てられるまでの話の説明をしてくれるが、話が長い・・・。(ToT)改宗しなかったことを美徳として、信仰を捨てなくて死んだとしてもあの世で救われると言うことを何度も何度も誇らしげに説明するのはなんだかなあ・・・という気がする。(^_^;;
 やっとシスターから解放されて辺りの散策へ。再現された三尺牢とマリア像や氷責めに使った池、キリシタンの墓(どうもこじつけのように思う)と言われるものを見てからバイクの所へ。
 表通りに戻ってから先ほどチェックしていた源氏巻きを売っている峰月堂というお店へ。お店の横の駐車場(別の店の駐車場だった)にバイクを止めてお店の中へ。(10時50分)店内にはまだ誰もいない。
 源氏巻きは一つ210円となっているが、せっかくだから店で食べていきたいなあ。ここで食べていくと源氏巻きにお茶が付いて300円になるようなので食べていこうかな。「こしあんと粒あんがありますけどどちらにしますか?」ということでオリジナルのこしあんを注文。しばらくして運ばれてきた源氏巻きを早速いただく。源氏巻き一つとお茶なのでお茶代が90円ということになる。
 このあとどっか適当なところで昼食を食べてあとは状況を見ながら観光をしていく感じかな?しかし以前山陰を細かく観光していったのであまり見るところはなさそうだなあ。食べ終わってからおみやげ用にこしあんと粒あんを一つずつ購入。賞味期限は7〜10日くらいということなので会社には持って行けない。途中のおやつ代わりに食べることにしよう。
 大丈夫とは思うが、隠岐汽船のフェリーを予約した方がいいかもしれないと思い、さっそく連絡を取って行きのフェリーを確保。「帰りは平日だから大丈夫ですよね?」と聞いてみると「乗船台数に限度がありますから予約しておかれた方がいいですよ。」との返事。まだ帰りの時間をはっきりきめていなかったのでまた後でかけることにしよう。カッパを着込んでから出発。(11時)
 国道に戻り走っていくと、雨はまだ時々降っているが徐々に雲が薄くなってきている感じ。なんかうっすらと日も照り始めたしね。日本海に出てから少し走ったところの道の駅・夕日パーク・三隅へ。(12時15分・228km)
 出発前に隠岐汽船に連絡を入れておく。島後から西の島、西の島から中之島、中之島から境港の予約をするが、前島間の行き来は別会社のフェリーがあるらしく、そっちの方が頻繁に出ているらしい。「フェリーもおそらく空いているから大丈夫ですよ。」と言っているのでまた後で確認することにしよう。さっきは予約しておいた方がいいという返事だったんだが、えらく対応が違うなあ・・・。まあさっきのはマニュアル通りの対応だったんだろうけどね。(^_^;; まあ、とりあえずこれで本土に戻るのは問題ない感じだ。
 食事の出来る店を探すために浜田の街中に(旧道)に入っていくが、なかなかいいお店がない。し結局店は見つからないまま町を抜けてしまった。こんなことなら素直にバイパスを走れば良かったなあ。その先で「多陀寺」という案内を見つけて急ブレーキ。何があるか判らないけど寄ってみよう。道はきれいに整備されていて走りやすいが、こんなきれいな道は必要あるんだろうか?お寺の駐車場に到着するが他に観光客はいないようだ。そんなにやってくる人はいるのかなあ?(13時・249km)
 さすがにあまり有名という感じではないみたいで、そんなにこった建物も建っていない。普通何処にでもある寺といった感じだ。本堂の中に結構古い像があるんだが、奥の方にあるのでよく見えないなあ・・・。わざわざ観光で来るようなところではないみたいだな。
 いい加減におなかもすいてきたんだが、どうしよう。さっき買った源氏巻きで昼食にするか?マップルにウニ丼のお店が載っているんだが、一杯1700円となっている。この値段を出しておいしくなかったらむちゃくちゃ哀しいし・・・。(ToT)とりあえず国道に沿って走っていけば何かあるだろう。
 山を下って国道を東へ。マップルに載っていたウニ丼の店はあったが、スルー。その先にコンビニがあったので、「コンビニ弁当で簡単にすませるか」と駐車場にはいるとすぐ隣に食堂を発見。ごはん家一膳と言うお店とチャンポンのお店だ。なんのお店かよく分からないけどごはん家一膳で食べていこうかな。(13時15分)
 表には定食屋みたいなメニューが出ていたんだが、カフェテリア形式で好きなものを選べるようにもなっていた。ご飯もおかわり自由みたいなのでよかったかも。ご飯は一杯しか食べないならちょっと高い感じだがおかわりできるからいいだろう。この後のルートを確認しながらご飯もおかわりしておなかは満足。天気は完全に回復して青空が広がってきたんだが、結構寒いのでこのままカッパを着ていくことにする。(13時40分)
 石見海浜公園の辺りには道の駅があるんだがここはパスしてその先の大崎鼻公園と言うところがあったので、眺めも良さそうだと寄っていく。ここからはひたすら走っていくだけだ。出雲大社は何回も行っているので行かなくていいんだが、今回は以前中に入れなかったJR旧大社駅に行くつもりだ。国道431号線に入って出雲大社の方に行くが、いつもこの辺りで道が判らなくなるんだよなあ・・・。国道が曲がりくねっているからねえ。途中の案内を確認しながら走っていくと、無事にJR旧大社駅が見えてきた。(15時40分・341km)
 ここはだいぶん前に廃線となった国鉄の駅だったところだが、建物が当時のまま残っていて、ホームなどもそのままになっているところだ。以前来たときは時間が早すぎて建物の中を見ることが出来なかったのでまた来たかったところである。
 早速写真を撮ってから中に入るが中の展示物はあまりたいしたことはない。これだったらホームを見るだけでも良かったかもしれないなあ。(^_^;; せっかくだから建物の中を一回りしてから出発。(16時)
 同じ道を通ったはずなんだが、ふと気がつくとなんか違う道に入っていた。( ̄~ ̄;) ウーン やっぱり間違ったか・・・。(^_^;; でも方向は合っているからいつかは国道に出るだろう。国道に出たところでガソリンスタンドを発見し給油。料金を確認するとなんかえらく値段が高いような・・・。(347km/14.1L)リッター
138円?地元では129円なのに・・・。やっぱり山陰は相変わらず高いなあ。(以前から山陰は他の所よりも10円以上高い)
 国道を東に走っているとやっと宍道湖の湖畔に到着。天気は完全回復して夕日が見れそうなので前も休憩したことのある宍道湖湖畔の公園で夕日を待とう。ついでにそこで夕食も食べようとコンビニで弁当(巻き寿司と弁当)を購入。その先で宍道湖ふれあいパークに到着。(17時10分・373km)
 太陽の位置を見るとまだ夕暮れまでは2時間くらいはかかりそうだ。思ったよりも早かったなあ・・・。これだったらもっと観光していても良かったかもしれない。水場もあるので雨で濡れて汚くなったバイクを磨いてから荷物の整理。バイクもすっきりしたところで公園にある曲玉のモニュメントに腰掛けて隠岐の観光地をチェックしながら先ほど買ったお弁当と巻き寿司を食べておなかを満足させる。ほんといい天気だなあ・・・。
 飯を食べ終わったがまだ時間は18時。まだまだ日暮れまで時間がかかりそうだ。やはり日暮れは19時くらいかなあ?観光地をチェックしているとなんか変な音が聞こえると思って見上げると飛行機が宍道湖の上を飛行していった。うっわー、むっちゃいい感じやん!!あわててカメラを準備するが、その時には飛行機は遙か彼方。(ToT)くっそ〜〜、いい被写体だったの・・・。もう飛行機は来ないだろうなあ・・・。再び観光地のチェックをしているとまたまた飛行機がやってきた。大あわてで写真を撮るが、かなり小さくなってしまった。何をやっているんだか・・・。(^_^;;
 徐々に空が赤みを帯びてきて夕暮れの時間が迫ってきた。公園内で場所を変えながら撮影。ぎりぎりまで待ってもあまり雰囲気は変わりそうにないのでそろそろ出発しよう。(18時45分)宍道湖の東眼に行くとなんか道路脇に一杯車が止まっている。「なんだろう?」と思ったらみんな夕日の写真撮影にやってきているようだ。ここからだとちょうど夕日の方向に小さな島があっていい感じの写真が撮れそうだ。
 ホテルの地図を確認しながら松江駅前に行くが目的のホテルが見つからない。おかしいなあ?この辺りのはずなんだが・・・。電話して場所を確認してUターンしていくと駅の真ん前に目的の松江プラザホテルが建っていた。なんでさっきは気がつかなかったんだろう?でかでかと書かれた他のホテルの看板が気になって気がつかなかったのかな。
 受付に行くとバイクは別館にある駐車場に止めるみたいだ。結構遠いようなので「宿泊も別館ですよね?」と確認するとハイとの返事。バイクを駐車場に止め、別館に入ろうと思ったがドアが開いていない。
「本日は本館のみの利用となります」と書かれている。なんじゃそれは!?凸(~O~) ウリィ さすがにこれだけ荷物を運ぶのはつらいぞ・・・。なんなんだあのフロントは?しょうがないのでもう一度バイクを動かして本館に戻り、荷物を降ろしてからバイクを移動させる。二度手間だ・・・。(19時15分・384km)
 宿泊料を払ってから早速部屋に移動。その後なにか買おうと思って近くのコンビニなどを覗いてみるがあまりいいものが無くて諦める。明日の朝飯は隠岐に渡って食べればいいか。ホテルに戻って風呂に入ってさっぱり。荷物を簡単に整理して就寝。(21時30分)
 01 瑠璃光寺の五重塔をバックに記念撮影
 02 マリア聖堂の内部 全部で20人くらいしか入れない
 03 源氏巻きで簡単におやつ
 04 今日の昼食は鯖の煮付けにダイコンの煮付け
 05 公園の高台から眼下を見下ろす
 06 廃線になったレールを歩く
 07 夕日を見ながらの夕食
 08 宍道湖に映える夕日