| 1999/07 北海道・東北地方へ その15 一日中雨に降られた (T^T) |
| 07月30日(15日目) バイク移動距離 280km 積丹→函館 |
朝起きてみると外はすごい雨。横を流れる川は茶色い濁流となって流れていた。これではとてもではないが、漁など出来るはずもない。もう一泊しようかとも考えたが、さすがに日程もおしてきているので仕方なく今日は出かけることにした。朝食をとってから荷物の整理をする。外は大雨のため、完全防水してカッパを着込む。YHの前で記念写真を撮って出発の見送りを受ける。歌の途中から大雨になってきたが、その中で必死に歌ってくれている中を出発する。自分は積丹岬に行くため、国道229号から道道913号線に入っていく。他の二人はそのまま国道を走って小樽方面へと走っていった。雨の激しく降る中をひたすら走っていき、何とか駐車場に到着する。駐車場のトイレでライダーが一人雨宿りをしていた。自分もそこに行ってしばらく話をする。彼の出発を見送り、島武意トンネルを抜けて島武意海岸へとでる。このトンネルは別名(もともとこのように言われていたらしいが・・・)口づけのトンネルといわれている。中は暗い上に狭いため、ぶつかった拍子にキスしてしまうと言うところからついたらしいが、ほんとだろうか?(^^;; 海岸線にでてみるが、風と雨が強い。晴れていたらとても眺めがいいところなんだろうなあ・・・。積丹岬に来た目的はこの島武意海岸ではなく、女郎子岩だったが、約20分近く歩かなければならないと言うことだったので、断念して出発することにした。ちなみにこの女郎子岩にも義経伝説が残っている。(積丹YHの話) チャレンカ姫をおいて神威岬を出発した義経であったが、運悪く嵐に遭い、難破してしまう。そしてこの積丹の地に流れ着いた。ここの酋長の娘に助けられ、手厚い看病を受けた。数ヶ月が過ぎて義経の体は快方に向かい、二人の間に愛も芽生えていた。そのまま数年義経はこの地にとどまり、平和な日々がすぎていく。二人の間に子供も誕生した。ある日義経は再び旅立つことを決心してこの姫にそのことを告げ、旅立っていった。義経が出発していく姿を子供を抱え見送っていたが、海岸の岩を一つ、二つ、三つと渡ったとき、足を滑らし海の中へ落ちてしまった。そしてあわれ帰らぬ人となってしまった。このときの思いが子供を背負った姿となって今も残っている。 出発してちょっと進んだところで長浜水産の「たこくん」というたこの薫製がおいしいというYHでの話を思い出して寄ってみることにした。普通売っているものではなく、製品にした切れ端を袋詰めしたものである。(550円)しかし中に入って聞いてみるとちょうど売り切れていてないと言われる。仕方ないので他に何かを買おうかと考えていたら、「作ってあげるよ」といわれ、厚意に甘えることにした。九州から来たことを伝えると、おまけにほっけの薫製を2匹サービスしてくれた。お礼を言って出発する。道道913号線から国道223号線に来た道を引き返す。神威岬から先の道路は新しく出来た道なのでとてもきれいだったが、雨と風が強く、かなり走るのが怖かった。途中にあったたこ岩と言う岩のところで写真を撮ってそのまま出発。ひたすら南下していくと西の河原といわれる賽の河原みたいなところがあった。パーキングで説明をみると西の河原までは結構歩かなければならない。晴れていれば問題なかったが、さすがにこの雨の中を歩く気も起きずそのまま出発した。 雨と風の海岸線の道をひたすら南下していき、道の駅「オスコイ!かもえない」で休憩を取る。さすがに雨と風のせいで体力の消耗が激しい。何とか気力を奮い立たせ、出発してひたすら南下していく。ほんとだったら眺めのいい海岸線なんだろうなあと思いながら高波のうち寄せる海岸の脇を走っていく。途中から道道9号線に入り、国道5号線を南下し、長万部に到着。 町に入る頃には雨も何とかあがり、さすがにおなかも減ってきたので何か食べようと思って店を探す。ここはカニ飯が有名なのか、えらくこの店が並んでいる。どの店で食べようかと思ってうろついているとまた雨が降り出してきたので食べるのをあきらめて出発することにした。 国道5号線にでた後は海岸線を南下。雨は降ったりやんだりの繰り返しでカッパを脱ぐことが出来ない。そして道の駅「YOU遊もり」に到着し、トイレ休憩をとる。お腹もすいてきたので「長浜水産」でもらったほっけとたこの薫製を食べて何とか腹を落ち着かせた。はっきり言ってむちゃくちゃおいしかった。(^_^) さらに5号線を南下していき、函館に近づくと天気も回復してきた。途中のパーキングで休憩を取り、ついでに少し睡眠をとった。やはり雨は精神と体力を大きく消耗してしまう・・・。北海道最後の夜だし、荷物の整理もあるため、今日はどっかの宿に泊まろうと函館のライダーハウス、YHに連絡を入れるがいっぱいで断られる。こうなったらどっかの旅館か民宿でもいいやと考えて、とりあえず函館の駅まで行ってみることにした。 5号線を南下して函館駅を目指していたが、途中で五稜郭の案内板を見つけそちらへと向かうことにした。道道571号線を走って到着。どっかにバイクを止めて観光しようと思っていたが、近くにバイクを止めるところがない。しばらくうろついたが、結局バイクの駐車場は見つからず、強引に公園の入り口に止めることにした。 五稜郭の中に入って行くが、「ここは中からみてもよくわからんな」と思って入り口の記念碑のところで写真を撮ってそうそうに引き返し、五稜郭タワーへと向かう。チケットを購入してエレベーターで最上階へ。最上階は壁がガラス張りになった展望台で、ここから全方位を見渡すことが出来るようになっていた。上から見ると五稜郭が確かに星形をしていることがよくわかる。しかし考えていたよりも大きく、一枚の写真の納めることが出来ない。(まあ、城跡だからこれくらい大きくないとどうしようもないが・・・)もう少しタワーが高いか、魚眼レンズがあれば全部はいるのになあ・・・。しばらく展望を楽しんだ後、キーホルダーを購入して降りることにした。 路面電車通りの道道83号線を南下していき、国道278号線から函館駅前に到着。駅前の旅館案内に行って今日の宿を聞くことにした。全体的に宿の相場は安く、7.8千円である。せっかくの北海道最後の夜なので旅館の料理を食べたいところである。夕食は少し遅くなると言うことだったが、食べられれば問題なかったので紹介された「辺見旅館」に向かうことにした。 旅館は駅から少し走ったところにある旅館で、屋根のあるところにバイクをおくことが出来てよかった。とりあえず荷物を下ろして受付を済ませる。明日からはかなりの予約が入っているそうであるが、今日まではまだすいているとのことだった。通された部屋は明日団体のために二部屋をつなげたところだったのでむっちゃ広い。 ある程度荷物を整理してたまった洗濯物を洗うためコインランドリーに向かう。コインランドリーにはバイクが1台止まっており、中に先客が二人いた。ただ洗濯機の台数はいっぱいあったため順番待ちの必要はない。一人は今日ライダーハウス「ライムライム」に泊まっているライダーで、もう一人は歩いて日本を縦断している人だった。徒歩のEさんは今日市役所の辺りで野宿をすると言って出発していった。彼はそのまま徒歩で日本を一周してきたそうである。(全行程6000km)ライダーのSさんとしばらく話をしていたが、洗濯が終わって戻っていった。そのまま終わるまでは漫画を読んだりして時間をつぶしていた。 洗濯が終わって宿に戻ったが、まだ時間が早かったので函館の町中に走りに出る。ただ特に目的もなく、また観光場所もわからなかったので適当に走ってすぐに戻ることになった。宿に戻るとちょうど夕食の準備ができていたので食事をとることにした。泊まり客は少なく、おじさん一人と母子2人、あと朝食の時に外国人が一人いただけだった。夕食は北海道の幸のオンパレードという感じで毛ガニ、イカめし、ほっけ、ほやととても豪華に食べることができた。 函館山はバイクでは行けないのでどうしようかと考えていたら、市営バスで行ったらいいよと言われ、バスで行くことにした。カメラを持って駅前からでている函館山行きのバスに乗る。市営バスであるが、ちゃんとガイドまで付いていた。バスは函館の町中を観光した後、函館山を登るというコース。歴史のある建物がライトアップされていてきれいだった。箱根山の登山道に入ったが、なかなか進んでいかない。というのも、一般車の入場制限をしているとはいえ、観光バス、タクシーの台数が多い上に道路の幅が狭いため、なかなか登っていけないのである。カーブのたびに離合ができなくて止まってしまう・・・。いい加減に腹が立っていた頃に何とか山頂に到着した。 はじめはカップルとかばっかりで一人でくるようなところではないと思っていたが、何のことはない、団体客とかで人があふれていて全然ロマンチックな感じではなかった。展望台は人であふれていて、ゆっくり夜景を見ることもできないくらいである。せっかくここまで来たんだから夜景を写真に納めなければと思い、人混みをかき分けながら写真撮影を行った。さすがに有名なだけあってなかなかきれいな夜景だった。人さえこんなにあふれていなければもっとよかったのに・・・。シャッター速度が遅くなるため三脚を出して撮影しなければならない。最後は展望台にある案内板の上に登って写真を撮っていた・・・。バス停に戻ると、ちょうどバスが来ていたのでそうそうに乗り込んで出発を待つ。帰りもガイドが説明をしていたが、年がいっている分、行きのガイドよりの案内がうまかった。バスを降りて宿に戻る途中、路面電車が走っているのを見かける。昔は北九州でも路面電車が走っていたんだよなあ・・・。コンビニによってビールと雑誌を購入し、宿に戻る。風呂に入ってすっきりした後、ビールを飲みながら雑誌を読んで10時頃には就寝。 |
| 01 積丹YHの前で 合羽を着て防水対策完璧!! 02 長浜水産のおばちゃん 03 五稜郭タワーにて 04 函館山からの夜景 |