ねずみについて

機関誌 Vol.03 44ページ

<Y水>


序章
ねずみと言ってもドブネズミもいりゃ、警察が見る我々みたいなねずみ(北海道で捕まった君達だよ!)もいますが、私、Y水24歳、(人からは日本のスティーブ・マックイーンかチャールズ・ブロンソン(オー・マンダムの人)と呼ばれていますが)が扱うねずみにはマウス、ラット、ハムスターなどがいますが、その中でもラットさんといつもお友達です。まず我が研究室には数十匹のマウスがいますが、その半数はアル中です。ラットさんも一時、かなりの数がいましたが、今では数匹となり忘れられたラットになると、当初120gぐらいだった体重が440gを越える野生化したスーパー・ラットになってしまったというのもいます。ハムスターは"ハムちゃん"と呼ばれ僕が入る以前から部屋のペットとなっており、性格的には臆病で気の弱いはずなんですが、"ハムちゃん"に限っては、「注射してあげよう」といったら我々になされるがままに「好きにしてちょうだい」といってきます。これがラット、特にスーパーラットなんかは反抗して水槽で泳ぐやつまで出てきます。また注射しようとすると小便を垂れ流し、ひどいやつになると手にうんこがついていたりとさんざんやってきますが、今だかつて俺の注射さばきから逃れた奴はいません。フフフフフ。

本章 ある日の動物室
朝、10時、研究室へ出勤の私は顔を洗った後、今日着ていく服を決めにかかる。お洒落な俺はいろいろ考えた末、ジョルジュ・アルマーニのGパンをはきたかったが、いかんせん相手はラットである。小便やうんこなどかけられてはかなわん。仕方ないからリーバイス510のワンウォシュをはいていこう。上は黒系のダンガリーだ。靴は大学まで徒歩5minのところを単車57secで行くから、AVIAのガンダムみたいなハイカットだ。
大学に着き、研究室に行く。俺の研究室は7階だが、この時間各駅停車のエレベーターである。しまった。あと25secしかない。運よく誰も乗らないエレベーターにあたり、研究室に飛び込む。「おはようございます。」ボスにまず挨拶する。「今日はラットさん二匹ね。」まず最初のお迎えに動物室へ行く。「おはよう、君達がいて僕がいる。(チャーリー浜田風に)」「今日はいい天気ですこと、ホホホホホ。」とコミュニケーションをはかっていくが、夜行性の彼ら(彼女ら)は寝ていて見向きもしてくれない。さあ、2匹連れて行くぜとゲージを出し、どれにしようかと考える。3週間前の奴は相手をしてやらなかったばっかりに野生化し、スーパーラットになってしまっている。指をゲージに入れるとかじってくるのではなく、噛み付いてくる。こいつらは嫌だと別のにして研修室に連れて行くことにする。さあ、今晩のおかずはヒラメのムニエルだ。
落ちがなくてすんません。今日はここまで。明日は試験だ。