奥 多 摩 攻 略 法

機関誌 Vol.02 21〜22ページ

<職人・すのうち>


チッチッチッ、ポーポーポー...
鳥の鳴き声で目が覚める。休むことを知らない街、東京でも日曜はさすがに静かだ・・・
最高の一日になりそうだ。
部屋の中から外をうかがう。雀が電線に一羽、それ以外には何も見あたらない。まだ街は眠っている。シャワーを浴びる・・熱いエスプレッソを喉に流し込む。じわじわと体が熱くなる。ステレオに目をやる・・・ビデオのタイマーがAM6:19を差している。チーン・・トーストにバターをぬる。朝はトーストにエスプレッソがよく似合う。ニュースを見たいがTVはダメだ。日曜はろくな番組がない・・・朝一で「おはようゲートボール」なーんてじじばばの笑顔を見ても・・BLUEになるだけだ。
そろそろ行くか・・・
Headgearを引き出す。AraiのAstro Rである。シールドはまるで獲物を探しているかのように・・又、研ぎすまされたナイフのようにスモークシールドが光る。ツナギはKUSHITANI、オレのBodyにJustFitだ。(今は少しきつい)そしてAipine Starsのブーツ、さすがに足になじむ。イタリア人の職人気質がうかがえる(そんなわけねーだろ)
ガレージに行く。FZというよりも当時共通のデザインのYAMAHAの三連メーターがにぶい光を発しいている。
キーを差す。ニュートラルランプがグリーンに光る。チョークを引きアクセルはそのまま。セルを一発FZが目を覚ます。ブォー・・・かなりうるさい。
FZはXJ・ZSの改良型のエンジンだ。一時は4stのHONDAをつぶしにかかったYAMAHAの意地が染み込んでいる・・・今では・・・HON・・・言いたくない。しかし今どきのバイクには似ても似つかぬハートにひびく音だ。
体調はBestである。
FZは女である。顔立ちも育ちも一級だ・・・流れるようなBodyLine・・・Fr16、Re18インチをはくマシーンである。現時点ではオレにはこいつしかないと思っている。
昨年の夏、ある時オレのFZは同じメーカーのあるバイクにナンパされた。彼の顔立ちは丸目、ハートは単コロ、もうこれ以上は思い出したくない。そんなことはどうでもいい。
ツナギのファスナーをあげる・・・ヘルメットをかぶる。グローブをはめる。一連の動きがオレのテンションを高める。
「こんなに朝早くからお仕事?大変ねーホホホ。」
前を見ると近所のババーが三人・・・そう、オレは職人である。ゆえに朝は早い。ババーが間違えるのも・・・
しかしオレは心で「ババー、ツナギ着て仕事に行くわけねーだろ。」
しかし口では「あっ、おはようございまーす。」なさけない。
今日はやめよう。奥多摩は逃げない。
いつでもオレのフィールドは奥多摩だ。

           I LOVE OKUTAMA WINDING LOAD

                                     〜Fin〜
奥多摩攻略法番外編
私は最北みつばちの家で一緒になり、私と王将男と騒いでいました。とりあえずPM11:00ごろかな、電気が消されZZZのはずが、楽しーかなツーリング、私と王将男は夜話をしていました。するとトイレのドアが開きました。その時、時計は11:15ぐらいでした。(11:00〜11:15までトイレに入った人はいなかった。ということは11時前にはスタンバイだったのか?)中から出てきた人は一冊の本を持っていました。それはHな本でした。私と王将男は声を出さずに
わらってしまいました。彼の名前は書きません。王将男にでも聞いて下さい・・・多分覚えてると思う。